掲題のとおり中途半端な記事です。実はもっと長文の記事を書いていたのですが、書いている途中でイスラム国に拘束されているフリージャーナリストの後藤さんの御母堂が外国人特派員協会で記者会見を行うという話を聞き、急ぎその中継を視聴したものの、その内容が既に多くの皆さんがご存知のような内容だった為に唖然茫然、もはや記事を書く気力を失った次第です。それでもその書き途中だった記事の冒頭2段落を掲載致します。普段、移動の合間を縫って記事を書いており、7分程度で書き終わらない記事は廃棄か後で続きを書くということをやっており、本日は早めの昼食前にさっと記事を書いてしまおうと考えていたのですがあの記者会見を横目で聞いていて驚きのあまり凍り付き、記事を書くどころでは無くなりました。
以下、書きかけのままにした記事:
イスラム国に拘束されているフリージャーナリストの後藤さんについては同情する面もあるが、ド素人同然とはいえ、民間軍事会社の代表を救援するという理由 でわざわざイスラム国に捕まりに行くようなことをやって結局は日本政府だけではなく、各国政府・諜報機関を巻き込んでいることは到底褒められた話ではな い。それに見る人が見れば、彼の隠しきれない功名心や無謀さは見るに堪えないものがあることだろう。彼を正義の人や平和を望む人といった論調で語る向きも あるが当ブログとしては「その行動が現地の人たちも危険に晒しているんだ、バカヤロウ!」ということで断じて支持できない人物だ。勿論、そうは言っても後 藤さんは誘拐ビジネスの被害者であり、同じ日本人が生命の危機に晒されていることは気が気ではない。ましてや相手はあのイスラム国なのだ。常識が通じる相 手ではない。どういう経緯であろうとも海外の犯罪組織に日本人が酷い目に遭ったとしたら、先ずはその日本人の無事を願い、そしてその犯罪組織には断固とし た怒り、もっと率直に言ってしまえばその日本人への非道が「日本人の敵」になったことを示すべきだと考える。
自分でもいささか驚いている。こう言ってはなんだが当ブログを長年ご覧の皆さんにはここの管理人ミジンコが良くも悪くも紛争地慣れしていることは言わずも がなだろう。イスラム国の一連のニュースにまったく衝撃を受けないわけではないが余りにも色々とこの世の地獄のような場所で見聞きしてきたものだから、恐らくは一般的な日本人よりもイスラム国関連のニュースには耐性がある。この耐性が自分の悩みであり、医師に相談したことさえある。損傷した遺体を見ても余 り驚かなくなった自分にウンザリしたのだ。遺体を見て運んだ日の夜にその事をまったく忘れて食事を摂っていたことに後から気がついて自分の変わりように動 揺した。何年か前ならば、遺体に恐れおののき、食事どころか吐いていたり、部下が負傷したと聞けばその晩は眠れなかった。ところが時間と経験というものは ある意味恐ろしいものでいつからか過去には驚いて震えていたことに感情が動かなくなってしまった。そこで友人でもある医師に診てもらったら「正常」だと言われた。ところがいざイスラム国による、邦人2名への処刑のカウントダウンのようなことが始まると慌てふためいたわけではないが動揺はした。外国人が同じ 目に遭ってもそうは動揺しなかったことでも対象が日本人だと動揺した。こんなにも外国人に対しての感情と日本人への感情が異なるとは自分でも新しい発見だった。
この続きもしばらく書いていました。普段から下書き無しで書いているブログなので話の最終着地点すらも決めないで書き始めるわけですが、大体のまとめの展望としては「邦人2名がなんとか助かって欲しい」という気持ちと、国民一人一人でもできることを述べようと考えておりました。なにが我々にできるのかというべきか、最低限すべきこととして、日本人が日本人への攻撃に対して茶化したり、まるで邦人2名の不幸を願うようなことをするべきではなく、日本人への攻撃には日本人は烈火のごとく怒るべきであるということ。それがイスラム国だけではなく世界への強烈なメッセージになるということを伝えたかったのです。別に日本人だけを気にしようとういうわけではありませんが、日本人への誘拐を日本人は絶対に許さないという姿勢を見せることが重要です。
そういう内容の記事を書こうとは思ってタイプしていたのですが、あの後藤さんの御母堂の会見は全てを吹き飛ばす破壊力がありました。あの会見の動画はYouTubeで視聴できますが余りおすすめできません。なぜなら息子が命の危険にある中での記者会見としては余りにも異様な母親の態度をイヤでも見ることになるからです。赤の他人が見ても落ち込む内容です。
BLOGOSに会見の全文が掲載されています。母が息子の為に行った会見だと信じていた自分も甘かったですが、まさか地球がどうのとか原発がどうのとか後藤さんの祖父が朝鮮軍の高官だったとか、もうイスラム国についての話がほとんど出ず、また義理の娘(後藤さんの奥さん)と初めて話しただとか孫が生まれたこともご存知なかったかのような話など、イスラム国に拘束されて命の危機にある人物の母親の会見とは思えない内容に言葉を失いました。
いやはやまさに言葉どおりに衝撃的な会見でした。今年、現時点での最も衝撃的な件です。そりゃ昨年などは特にとんでもない事件や記憶に残る記者会見が数多くありましたが、今日のこの会見はちょっと次元が違うと思いました。
ひとつ心が痛むのはシリア人の記者が非常に憤った感じで質問をしていたことです。この会見を行った後藤さんの御母堂はどうか分かりませんが、日本人は別にイスラム教とイスラム国を混同しているわけではないということをあのシリア人記者に伝えたいです。
異常です、もとい以上です。あーびっくりした!!!
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