大雪のときにニューヨークにいることが久しぶりだったので思い出したことアリ。ニューヨークでは雪でスタックした車を見かけると通行人たちが一斉に救助に取り掛かる。これだけだと日本でもあることなのかもしれないけれど、ニューヨークでちょっと可笑しく思えるところは例えばマンハッタンでイエローキャブがスタックしていたりすると周囲の多種多様な人々が一斉にクルマを押しにかかるその光景。
スーツ姿のエグゼクティブ風な男性、レゲェな人、高そうなコートを着ている女性、雪かき中だった韓国Deliの若者、警察官、そしてミジンコが1台の車を協力して脱出させる、そんなことが今日何度もあった。みんなすぐに救出に駆けつける。
車のタイヤが空回りから無事に抜け出すと運転手は大声で「ありがとう!神の祝福を!」と叫び去って行く。止まったらまたスタックするかもしれないのでそのまま走り去っていくタクシーに向かって即席救助隊からは「今度、タダで乗せろよ!」
警察官が「Good work team!(チームのみんな良い仕事だ!)」と冗談で言っていたものの、ミジンコとしてはニューヨークの一員として認められた感じすらして心地良い。思えばもう20年もニューヨークと深く関わっていて、ニューヨークにあるアパートが実は人生で一番長く保有している住みか。
とかく危険な街というイメージの強いニューヨーク。でもアメリカでどの街が一番安心するかというと、学生時代から今に至るまで答えはひとつ、ニューヨーク。土地勘があり、友人も多数いる場所がやはり安心する。
アメリカ人でも他の州からいきなりマンハッタン暮らしになったときには、良いこと悪いこと余りにも沢山のハプニングが起きるので衝撃を受けるとはよく聞く。確かに東京にいるときよりもなにかにつけ過激で忙しい街だとは思う。ニューヨークよりも東京の方が便利で安全で清潔なので、住むには東京がベストとは思うのだけれど、ニューヨークという街の人間臭さというか、ある意味面倒臭さがたまらなく好き。
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