昨日の気象庁の地震速報の誤報について会見の席上にて気象庁の職員の方々が並んで深々と頭を下げて謝罪していた。まるでこの世の終わりのような沈痛な面持ち。
誤報が続くとオオカミ少年と化す危険性はあるが東日本大震災から初めての誤報だ。数年に1回しか起こしていない誤報についてそれほど怒っている国民がいるようにも見えない。むしろ仕方がないといった意見の方が多いように見える。
誤報を恐れて確認に時間がかかり警報が遅れるなんてことの方が問題だ。誤報で人は死なないが警報の遅れは津波から逃げ遅れる人々が出てしまう。大きな揺れが来る前に分かっているのとそうではないのとでは大違いだ。例えばビルの窓ガラスが落ちて来るかもしれない場所から移動する為の数秒間が生死を分けるやもしれない。
気象庁からしてみれば大失態なのかもしれないが国民はそこまでのことだと思っていないのではないだろうか?天災との戦いなのだからトライ&エラーは当たり前。地震予知の完璧なシステムは今の科学ではなかなか難しいということは誰もが分かっている。
これで気象庁が及び腰になって本当の次の大震災のときに対応の遅れが生じる方が国民にとっては悲劇だ。謝罪会見はやらないわけにはいかなかったのだろうが、あんなお通夜ムードになるほどのことでは無かったと思う。気象庁の信頼が失墜したわけもあるまいし、今後もまた間違えたとしても警報を鳴らすことは躊躇わないで欲しい。
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