キパ子を激しく叱ったことは2度しかない。普段からやさぐれてはいるが先に旅立たれた実のご母堂曰く「母親に心配をかけることをなによりも嫌がる子」という言葉は本当だと思う。我が家の一員になってからも風邪ですら隠そうとする。婚約から破棄に至るまでの経緯で相手方が酷い仕打ちをキパ子にしていたからこそ、こちらは天涯孤独の彼女をなんとか保護せねばならないと一大決心をしたわけだが、そこまで事態が悪化したのも我々に相談しなかったという側面がある。ともかく全部自分で解決しようと力が及ばないのに頑張る姿はそれはそれで頼もしくもあるのだが、いかんせんまだ力不足。
冒頭で述べたようにキパ子を叱ったのは2度のみ。1度目はキパ子が家で長年保存しておいた高級ワインをベビーチーズをおつかみにして飲んでいたとき。なにかお祝いごとや嬉しいことがあったときは自由に高いワインを開けて良いというのが我が家のルール。別にミジンコの許可は要らない。しかああぁぁし!100円で4つも付いてくるベビーチーズを肴にワインを飲むなんざ許せなかった。「カマンベールチーズがあるだろうがああぁぁぁっ!!!」と怒りキパ子を泣かした。その後、ミジ妻に怒られるボク・・・・。
2度目は最近。キパ子が無理なダイエットを止めないで延々と食事制限をしていることがバレバレなので叱った。夏の薄着対策とかほざいていたがそういう理由で食事制限ダイエットは許さない。運動して食べるダイエットでないと我が家では許さないのである。あまりに何回注意しても止めないのでキパ子の昼食と夕食が外食の場合は食べる前の食事の写真と食べた後の食事の写真をミジ妻に送るという約束をさせた。同僚や友達に食べさせるなどのズルは無し。そこはキパ子は正直者なので信用している。ともかく食事制限ダイエットはヤメロとお説教。
ミジ妻がすんごい食べても太らない宇宙人なので「ズルい!なんで私は食べた量の1.5倍太るのよ~!」と嘆くキパ子。まるで血のつながっている子供が語るような言い回しにニンマリするミジ妻。元々、そんなに距離感は無かったが良い感じの家族にはなっていると思う。ミジ妻は要はおかず派なのだ。子供のときからお米はほとんど食べずにおかずを大量に食べる派だったらしく、今も同じ。なにしろ十数年前に最初に出会った頃のミジ妻の印象は大食いの人だった。おかず派とはいえ、なんであそこまで太らないのかは今もって謎。一族全員太っていないので体質というものは多少はあるのだと思う。
約束を果たすべく、せっせとミジ妻に食事画像を送信するキパ子。それをミジンコに転送してくるミジ妻。和食が多い・・・・・(-_-;)
和食いいよねぇ、和食・・・・・。海外で日本食レストランが無い場所の方が少ないが、それでもしょっちゅう行けるほど便利な場所にいるとは限らない。基本そこにあるものを食べるミジンコはいちいち日本食を求めて海外で過ごさない。が!画像を見ると和食が恋しくなる。そもそもまったく同じ名称の料理でも日本で食べる方が美味しいものが多いのがこれまた海外にいるときが辛い。変な話だろうが、ホットドッグやピザでさえ、日本で「ここは旨い!」と称されている店のものが世界で一番旨いと感じる。ましてや和食ともなると、もー大変!★が沢山ついている海外の一流ホテルでもぶつ切れの抹茶蕎麦が出てきたりする。
自分が決めたこととはいえ、異国の地で毎日和食の写真を見るはめになるとは・・・・・。
キパ子、ラクダ食え。俺、昨日食べたから羨ましくないから。
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