マツコ・デラックス氏が東京MXの生放送で「投票率低い、低いって言うけど、そりゃ低いよ。行きたかないもん、こんなの。あいつら選ぶ選挙なんて。行ったって何も変わらないじゃない、それを何十年も繰り返してきたわけじゃない!」と言い、更に続けて「爆発するまでこのまま放置すりゃいいのよ!もう(国の)機能がなくなって、どうしようもなくなったら、ペンペン草が生え始めるんだから!」「もう日本が崩壊するまでこのままグズグズやってけばいいのよ!」だそうな。あくまでも彼(彼女?)の言い分でしかなく、特に取り上げるほどでもない社会に対して大した責任感も持ち合わせないいい加減な人物のくだらない発言ではあるが、総選挙後に触れたかったことを語るのに丁度良い発言なので取り上げたい。特に一連の発言の後半部分は言いっ放しが許される内容とも思えないのだ。外に向けてではないただの愚痴であれば放っておくべき発言ではあろうがテレビでそれはやって欲しくなかった。
その前に一連のマツコ氏(いやデラックス氏というべきか?)の発言の数々で今回は問題だとは思うが取り上げるにも馬鹿らしい幼稚な発言はスルーしたい。「(投票に)行ったって何も変わらないじゃない」はスルー。これは間違った見解だから。この国の政治は投票結果によって幾度も大きな変化が起きている。同様にして「何十年も繰り返してきた」についてもスルーしたい。前述と同様にして間違った情報なので議論する余地がない。
「もう日本が崩壊するまでこのままグズグズやってけばいいのよ!」←この発言については著名な人物であり、その著名なことにより得ている地位や報酬がある身の人物の発言として看過できない。基本的にこの人物の一連の発言を見るに自民党というべきか安倍政権が発足前から随分と敵愾心を見せていたように思う。どこが嫌いでどこが好きといったことはどうぞご自由にといった話なのではあるが、今回の総選挙後に大騒ぎして、自民党の大勝をまるでこの世の終わりかのように叫ぶ著名人たちと同様にして、ひたすら選挙そのものを隠れ蓑にして、こういう選挙結果の社会をディスカウントしている。当ブログとしては今回の選挙結果も民意を反映した結果であり、それが自分の意向に沿おうが沿うまいが選挙結果として真摯に受け止めるより他ない。ところがこのマツコ氏など数々の著名人たちがひたすらこの社会に絶望したかのごとき発言を公の場で述べている。そういった周囲まで巻き込んでこの社会の一員として頑張る気持ちを削っていく言動はいただけない。一人で勝手に落ち込んでいれば良いものをわざわざテレビ番組や講演の場など数多くの聴衆がいる場で「みんなで一緒に日本で頑張るのを止めましょう!」といった考えを浸透させようとする行為は迷惑だ。この日本をもっと活気づかせて景気回復も国家としての世界的プレゼンス(存在感)を高めようとしている日本人として迷惑だということ。
事実(データ)に基づいた「日本がこのままではまずい」といった嘆きならば百歩譲ってまだマシだ。そういう危機感喚起が最悪の事態を防ぐ効果はある。当ブログでは頻繁にそういう注意喚起を意識して記事を起こしている。ベターなのはそういう事態を防いだり改善する為の代替案も同時に提案することだ。今回のマツコ氏の発言は大人として最悪なケース。ひたすら嘆くのみで何の解決策も提示していない。飲み屋での愚痴ではあるまいし、ギャラを受け取ってその程度の発言しかできないことは恥じるべきだ。
さて、日本は崩壊するのだろうか?崩壊するまでグズグズやるのだろうか?そんなわけがない。そうはさせない。
悪夢の民主党政権の3年3ヶ月間、日本人は頑張らなかっただろうか?政府が最悪だと国民が一斉に選挙にも行かずに国が崩壊するまで諦めるだろうか?戦後から今まで、民間人が何十万人も住む都市に原爆を落とされ、大震災に幾度も見舞われ、世界からはまるでATM扱いだ。それでも日本は経済大国となった。今もって日本に匹敵するほどの経済大国は世界に数えるほどしか存在しない。日本発の世界的企業を指折り数えてみようとしても数が多すぎて両手どころか足の指を使っても足りない。国を代表する企業、いわば世界の誰もが名を知る巨大企業というものがある。例えばフィンランドのノキア、ドイツのシーメンス、オランダのフィリップスなど世界に冠たるその国を代表する技術系企業がある。日本はどうだろうか?ソニー、パナソニック、シャープ、日立、東芝など、家電製品を製造・販売する企業だけでも日本の場合は人によって国を代表する企業として名を挙げる企業が分かれることだろう。そのくらい数があるということだ。家電以外でも、リコー、IHI(旧社名:石川島播磨重工業)、任天堂など挙げるとキリがないほどだ。自動車メーカーは言うまでもないことだ。自動車メーカーが生まれた国自体が世界では数少ない。多くの国は技術力の結晶である自動車を生産できるメーカーが生まれるほどの技術力という名の土壌に恵まれていないからだ。日本と同等に「凄い企業」の枚挙にいとまがない国といえばアメリカくらいのものだ。経済的に豊かな国の多くが世界的企業の拠点を有しているものの、それが何十社にも及ぶということはない。数十年の長きに渡りGDPツートップだった日本とアメリカの国力の源は勿論のこと巨大企業の多さだ。
選挙結果で日本が崩壊に至るまで何の手も打たずに過ごすと考える方がおかしい。そんな国だったら戦争1回、震災1回でとっくに崩壊している。実際には何度深い傷を負っても日本は諦めていない。よく震災のときに日本人が列にちゃんと並ぶことが世界中で話題になったという話を聞くがそんなことは日本人には当たり前の感覚だ。震災が起きても社会が必ず元に戻る、元に戻るまで皆が諦めないと分かっているのだから冷静に行動できるのだ。そんな日本がマツコ氏の言うように選挙に萎えたくらいで崩壊までグズグズやるわけがない。そもそも選挙に勝手に萎えているのはマツコ氏なわけで投票に行かなかった人々が別にこの日本ではなにをやってもダメだと考えていたとは限らない。投票に行かないからといって別に日本の崩壊を予見しているわけではない人々の方が圧倒的多数派ではないだろうか?単に政治には無関心でも自分の未来は明るいと考えている人々もいるだろうし、政治家を信用しておらずとも日本の崩壊を望んでいるとは限らない。ひとりひとりが投票に行くか行かないかを決めたことと、日本を諦めることの相関関係なんて証明できないほど希薄なものだと当ブログは見ている。なぜか?政治家が嫌いであろうが日本が好きな人たちばかりだからだ。政治に誇りを持てずとも日本には誇りを持っている日本人たちが政権がどうであろうとも日本崩壊を座して待つわけがない。
マツコ・デラックスという人物は投票に行かないことを肯定したいが為にいちいち適当なことを言うべきでは無かった。投票に行かない権利を行使したのだから、小心者が故の罪悪感からとにかく「理由付け」をしたかったのだろうが「もう日本が崩壊するまでこのままグズグズやってけばいいのよ!」は聞くに堪えない暴言だ。別に日本を良くすることを手伝わないでもいいから邪魔だけはしないで欲しい。外野がギャーギャー騒ぐと作業を頑張っている人々もイラッとはするものだ。イラつき絶叫が定番の芸(?)のマツコ氏ならばそれは理解できるはずだ。要は外野(放棄した者)はガタガタぬかしていないで日本がもっと便利になり活気づくところを黙って見ていろということ。
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