STAP細胞は無かった。小保方氏はそれでも聞くに堪えない言い訳を発表していたが記者会見に出席すらもしないという相変わらずの無責任さ。彼女のいう体調面や精神面についての疲労を理由にした数々の弁明も聞くだけ虚しい。
その小保方さんを懲戒解雇ではなく自主退職というなんとも不可思議な措置に留めた理研の上層部にも疑問だ。これではまるで小保方氏の任命・管理責任が理研幹部たちに飛び火しないようにしているようにしか見えない。当ブログは、終始一貫して日本の科学技術振興こそが技術立国日本の未来を切り開くと考え、税金使用を含めた国の推進する科学技術に常に賛同のポジションではあるが、はっきり言ってSTAP細胞問題についての理研の対応は最初から最後(まだ終わったとは言いたくないが・・・)まで心底「これがいい歳した社会人たちが集まった組織のやることか!?」と呆れている。その「呆れ」のピークがまさか理研の公式対応の最後になるであろう謝罪会見で来るとは驚いた。正確には驚いたというよりも怒りでコブシを握り締めた。理研幹部たちは意識すらしていないようだが、この国の納税者はあの会見に怒る権利がある。
理研の数々の杜撰な対応、しかも過去の会見に出席する理研幹部たちの浮世離れした対応も酷かった。民間企業の取締役があんな適当な謝罪会見を開いた途端に解任動議だ。ところが理研では幹部へはなんのお咎めも無し。小保方氏のSTAP細胞発表に至るまでの経緯説明がほとんど無いことも酷い。結局、なんであんな博士号すらも怪しい研究者が理研のユニットリーダーに抜擢されたのか?そこの説明を理研は今もって行っていない。要は、死人に鞭を打つようだが研究そのものとは別の思惑が理研内部で遂行された上に、それが発覚後も上層部はそんな不祥事は無かったことにしているということだ。下を裁けば上の責任も追及しないわけにはいかない。それを理研は今もって頑なに拒んでいる。そもそも終始、小保方氏一人に責任を押しつけるかのような態度を理研は取っているが、研究費(運営費)の大半を税金で賄っている組織としては話にならないほど無責任な対応であり「科学者=社会人としては未熟なのではないか?」といった日本の科学のイメージを貶めたこと。・・・・などなど、理研については公的機関としての責任放棄とも言える数多くの「国民(納税者)の怒り」がある。
そして前述の「呆れ」のピークについてだが・・・・・・
この右の写真の相沢特任顧問。理研の会見に度々出席しているのでご尊顔をご記憶の皆さんも多いことだろう。
この特任顧問が(理研の言う)謝罪会見が終了後に会場に戻って来た映像をご覧になった方々も多いかと。この顧問、なにやら憤った感じでマイクを取って会見が終わったというのに話を始めた。取材陣も油断したところでの顧問の再登場なので焦って再び撮り始めたといった感じだった。相沢特任顧問は、検証実験について「モニター(映像を記録するためのカメラ)や立会人を置くなど、 犯罪人扱いをするような検証は科学にはあってはならない。責任者としてお詫びしたい」などと述べていた。
この相沢特任顧問の「出戻り意見発表」は、ただの逆ギレという印象だ。述べたい意見があるのであれば長々とやっていた謝罪(?)会見の場でいくらでも機会があったであろうに、単に記者会見終了後に我慢がならないという体で会見場に戻ってきて言いたいことを言っただけに過ぎない。
理研幹部の特権意識丸出しで聞くに堪えない謝罪(?)だった。研究者として申し訳ないと言いつつも、理研という組織のどうでもいいようなプライドを損ねられたとして最後に怒りをぶちまけたかったようだ。こんな馬鹿げた謝罪(?)をするようでは理研の組織改革が絶対に必要だ。
そもそもこの謝罪会見に至るまでの経緯については国民は勿論のことマスコミすらも踊らされてしまった被害者と言える。乗ってしまった罪というものはあるにはあるのだろうがそれはあくまでも騙した側があったればこそだ。どんな背景や事情があろうとも騙した側が悪い。小保方氏一人ではなく理研が組織を挙げて捏造・不正疑惑を持った論文を発表した。当たり前の話だが、その論文に不正疑惑が生じれば、それを検証する責任が理研にはあった。ましてや民間企業の研究ではあるまいし、税金が投入されている機関なら国民に向けてその疑惑を払拭する作業に入ることは尚更のこと当たり前のことだ。現に疑惑は払拭されずにSTAP細胞は存在しないという結論に至った。
顧問が申し訳ないと称しつつブチ切れたのだ。そこにはなんの反省も見受けられない。捏造論文を世界に発信し、世界中の再生医療従事者たちを混乱させておいて、検証実験にモニターや監視担当者を設置することについて不満を述べるなんて図々しいにもほどがある!
国の補助を受けている研究機関の顧問がこれでは理研への信頼は地に堕ちた。顧問というよりも一科学者とてして疑惑が浮上した研究のモニターリングがおかしい、ましてや「犯罪者扱い」などと感じるその傲慢さが理研幹部のモンスター化を感じた。世界中の再生医療に携わる研究者たちがSTAP細胞の検証(後追い)実験を行ったのだ。それも「謎のコツ」というものが不明なままなので、そのコツを見出す為に膨大な時間を要していたのだ。結果として、その検証実験はいずれもが時間の無駄だった。コツどころかSTAP細胞が存在しないのだから当たり前だ。つまり日本で最高峰と称される研究機関が、世界の研究者たちに多大な徒労を負わせたのだ。その状況を踏まえても理研顧問の逆ギレは酷い。
[23回]
PR