録画しておいた池上彰さんの解説番組にて米上下院での安倍総理へのスタンディング・オベーションについておかしな解説がされていた。どうもそういう風に視聴者を煽動しておきたい事情が池上氏ならびにテレビ朝日にあるのではないかと感じたので面倒ではあるが記事にしておきたい。
要は池上氏が言うには周囲が立ったから空気を読んで「あ、ここは立つところなんだな」という風にして立って拍手した議員たちもいるということだった。そんな議員として動画が紹介されていた議員もいてその議員も不本意だろうと思うので代わりに反論したい。
先ず大前提としてスタンディング・オベーションは強要されてするものでは断じてない。これはアメリカ社会では絶対とも言える確固たるルールでありマナーだ。本当に感動した時にこそ行うべきがスタンディング・オベーションであり、もし、ある人物がその時にスタンディング・オベーションにはそぐわないと判断した場合は当然のことながらその人物は座席から立ち上がる必要はない。社交辞令のようなことをすることの方が失礼にあたる、これがスタンディング・オベーションだ。本当に感動したスピーチ、劇、映画などを称賛し、その対象に対しての礼を尽くす意味でのスタンディング・オベーションだ。実際、劇のプレ公演や映画の試写会などではスタンディング・オベーションの割合などが算出される場合がある。その割合で脚本の変更や編集を検討したり今後の興行収入をある程度予測するわけなのだが、つまり割合を出せるということは当然のことながら座り続けている人々もいるということだ。むしろつまらない作品には途中で退出しないまでもスタンディング・オベーションは行わずにいるという評論家たちは少なくない。周囲が立ち上がったから自分も立つという発想はなんともおかしな発想であり、米上下院を侮辱している解説だ。仮にも議員という職責にあって周りが立ったから自分も立とうなんて、そんな議員はいない。番組ではそういう空気を読んだ議員たちがいると解説していたのだがそんなバカな。実際、映像を見る限り、高齢の議員たちの方が立ち上がるのに時間がかかっているだけのように見えた。周囲を見て立ち上がったように見える映像もあるがいささかこじつけが過ぎる。北朝鮮の集団行動じゃあるまいし、よほど練習でもしていない限り数百人もの議員たちが一斉に同じタイミングで立ち上がるわけもなく、むしろあの不揃いに議員たちが立ち上がったスタンディング・オベーションこそ、打ち合わせなしのぶっつけ本番である証だ。
百歩譲って「このタイミングでスピーチを止めて良いものか?」と判断に迷った議員はいたかもしれない。そんな議員は周囲が立ったのを見て立った可能性はある。だが、そういう議員はもしスタンディング・オベーションをするほどでもないと判断していた場合は絶対に立ち上がらなかったことだろう。無理して不本意ながらのスタンディング・オベーションというものは有り得ないのだ。アメリカの議員に限らず議員たちはそういう判断は絶対に曲げない。皆さんだって同じだろう。スタンディング・オベーションをするほど感動しなかったことに対してはスタンディング・オベーションはしないことだろう。
安倍総理の超スローなスピーチが功を奏したのだ。スピーチライターが優秀だったということも大きい。要は安倍総理が発音しやすい言葉を選び、発音が正しくなくともゆっくり単語ごとに区分けて話すと確実に英語圏の人々に通じる短いセンテンスで構成した非常に分かり易いスピーチだったのだ。正直、当ブログの管理人ミジンコ(英語を話す)からしてみれば、あのスピーチはさすがに留学経験者のものとは思えないほど低レベルでつい笑ってはしまう話し方ではあったが、そんな英語が苦手な人が行うスピーチとしては最適なものだったと感じている。分からないものよりもずっと良いという意味だ。例えば鳩山由紀夫
元総理(←信じられないでしょうが本当です)の英語スピーチなどは英語の文法は間違っていないが1語1語が何を言っているのか聞き取り辛いので結果として何が言いたかったのか分からない。まぁ、あの人物の場合は日本で喋っているときもそんな感じなのだが・・・・。ともかく安倍総理のスピーチは米上下院議員たちが理解できて、その内容が常々日本が訴えかけていた至極もっともな内容だったので拍手が起きたのだ。
安倍総理へのスタンディング・オベーションが相当に気に食わないということをセコく隠しつつ、米上下院まで巻き込んで侮辱するようなことを池上氏とテレビ朝日が行っているので今の内に釘を刺しておきたい。可能であれば当ブログの管理人をゲストに呼んで欲しいくらいだ。あの番組の生徒役のゲストたちは敢えてそう振る舞っているのだろうが、まるで成人とは思えないほど学の無さを露呈して池上さんをやり易くしている。今回は故宮沢喜一氏のお孫さんだろうか、確かそういう女性モデルさんがゲスト出演しており、2+2(ツープラスツー)などを普通に正解していた。常識問題なので当たり前と言ったらなんだがそういうゲストをほとんど見た事がなかったので新鮮だった。ミジンコのような一般人を1名くらい加えた方が番組は盛り上がると思う。政治経済、そして新技術や代替エネルギー開発についての回ならば池上氏が誤ったことを解説したのならばその場で訂正できるので視聴者にはメリットが大きいと存ずる。まぁ、実際にはミジンコのような出演者では池上氏に都合が悪すぎて全編カットされてしまうのだろうが。オファーをお待ち申し上げております。顔出しNGなので着グルミでの出演を許してくだされ。
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