いつかはこういう事もあるだろうとは容易に想像できた。オスプレイが事故を起こした際に日本のマスコミやオスプレイ反対派が鬼の首を取ったかのごとく大騒ぎすることを。
ハワイで訓練中の海兵隊所属MV-22 オスプレイ1機が着陸に失敗して炎上した。残念ながら搭乗員1名が命を落とした。東日本大震災で大恩ある海兵隊からの死亡事故だ。当ブログは亡くなられた海兵隊員のご冥福を祈るとともに負傷した海兵隊員たちの早期の御快復を祈念する。事故が起きた際、先ずは死亡者のご冥福を祈り怪我人の心配をすることが人として当然の行為だと考えるがなかなかそんな人間として自然な行動ができない人々が残念ながらいる。
翁長雄志沖縄県知事は大切な隊員を失った海兵隊への配慮ある言葉は述べず、「県としてオスプレイ配備に反対であり、日米両政府に対し配備撤回を求めている。憤りというのを一番に感じる。」と述べている。自分の怒りよりも先ずは亡くなった隊員への言葉というものはないのだろうか?
そして琉球新報は号外まで出してこの事故を伝えた。
海外の軍隊の死亡事故を号外を出してまで伝えるこの違和感。軍隊の訓練中の事故は必然ともいえることで、そりゃどの軍でも避けたい悲劇ではあるが軍事訓練で事故を無くすことは相当に難しい。なにしろ事故が起きないような訓練ならばそれこそ実戦では意味をなさないからだ。
勤務場所として最も危険とも言われている空母の甲板では訓練中に限らず日々の作業において死亡者を出してしまう。それでも空母の運用を止めるわけにもいかない。死亡事故を恐れて軍が機能停止するべきだろうか?世界中の交通機関、ただ外出するだけでもリスクはある。そのリスクが軍事訓練では非常に高いわけではあるのだが、だからといって兵士がシェルターに閉じこもって一切何もしないというわけにもいかない。
オスプレイはここ数年死亡事故は無かったが他の輸送機と同様にして100%事故を起こさないという機体ではない。それは他のどんな輸送機も同様ではあるが日本のマスコミや活動家たちはひたすらオスプレイだけをピンポイントで批判する。アメリカ国内で飛行機やヘリの事故が起き、その機体が日本でも運行していても号外は出ない。ところがオスプレイだと号外の発行だ。バランス感覚のないマスコミは結局のところ偏向報道をしているわけで危険だ。
ここ数年で見ればアシアナ航空は最も危険な航空会社だろう。それでも日本の空も飛んでいる。民間機の多くはオスプレイよりも頻繁に事故を起こしているがそれでも日本の空も飛んでいる。それでもオスプレイだけが集中砲火となり、今回のような異様な号外発行だ。琉球新報はサンフランシスコ空港でのアシアナ航空の事故を号外で伝えただろうか?犠牲者数でいえばあの事故の方が今回のハワイでのオスプレイの事故よりも多く、しかも民間人の犠牲であるわけだがサンフランシスコ空港の事故について号外は発行しただろうか?
ちなみにこの号外を発行した琉球新報の4コマ漫画は以下のとおりだ。
元々は上記の漫画だったものが・・・・
この有り様だ。黒いシルエットは明らかにオスプレイを連想させる。非常に下劣な表現だ。
余り広くは知られていないことなのだが日本の自衛隊からも毎年平均して二十数名の方々が訓練中に命を落とされている。防衛省によると、自衛隊の前身である警察予備隊が発足した1950年以降、殉職者数は今年3月末現在で1874人。車両や航空機、艦船による訓練など任務中の事故が7割以上を占め、残りは過剰業務による病気などが原因のケースがあるそうだ。こういう情報については基本非公開だが何名もの自衛隊関係者の方々からここ二十年ほど同じような数字と内容のお話を伺っているので、毎年二十数名は事故死という数字は先ず実際のところと大きな差異はないだろう。軍事訓練なのだ。そういうことを避けることは難しい。では訓練をしなければ犠牲は出ないということになるのだが、それでは軍として機能しない。誰だって人が死ぬことは避けたいし、戦争だって避けたいわけではあるが、それを許さない世界の現実がある。自衛隊員が事故死したときに号外を出したことがある新聞社がかつてあっただろうか?日本の為に訓練に努め命を落とされた隊員たちについては触れもしない新聞社が海外で起きた海外の軍の訓練中の事故について号外を出す。そこまでオスプレイを叩きたいのかと呆れるばかりだ。
MV-22 オスプレイであろうがCH-46 シーナイトであろうがCH-47 チヌークであろうが事故は起きる。事故が起きる可能性があっても訓練をしなければもっと悲惨なことが起きる。軍事訓練中の海外の事故を号外を出して報じる日本の新聞社、この方がよほど号外ものの報道機関としての異常行動だ。
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