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生活の党の山本太郎代表は安保法制に原発の問題が取り上げられていないことに「不思議な気分になる」と6日までの記者会見で記者団の質問に答えた。
山本代表は記者団から安保法制審議の中でまだ原発の問題が出てきていませんがと問われ「海岸線沿いにこれだけ原発がある国というのは攻められた時に一発で終わりにできる。テロリストを送りこむことでも終わりにすることができるかもしれない。例えば、核ミサイルでなくても、ミサイルを飛ばし、それが原発施設内に着弾すれば、核ミサイルになる」と危険性を提起。
山本代表は「安全保障問題を声高に語っているけれども、その本質的なところ、憲法9条の問題であったり、今まで議論してきたりした部分もあるけれども、この国を守るためにどうするかということを話し合わなければいけない。この国にはこれだけの危険施設が溢れているのに、それをすっとばして話していることに不思議な気分」と原発施設問題が安全保障議論から欠落しているのではないかと疑問を呈した。(編集担当:森高龍二)
先に結論から言うと原発にミサイルが着弾して例え炉心を破壊しようとも核爆弾(ミサイル)にはならない(核兵器のようには爆発しない)。反原発活動を数年はやっている人物がそんなことも知らなかったことが脅威だ。山本議員は原子炉と核弾頭の違いすらも勉強していないで反原発を唱えていたのか!?
勿論、炉心を破壊すれば周囲を汚染させることは可能だろう。地震であろうが津波であろうがミサイル攻撃であろうが物理的に原発を破壊すれば周囲の環境は深刻な状況となる。但し、それと核ミサイルによる攻撃とはまったく別モノだ。弾道ミサイルの弾頭が核兵器である状況と原発が外側からミサイル攻撃された際の原発破壊とでは状況が余りにも異なる。山本太郎議員は外側からの攻撃で原発がよく映画などで描かれるような大爆発を起こすと考えているようだがそれは余りにも不勉強だ。原発と核兵器とではその構造も爆発作用もまったくの別モノであり、原発を核兵器のように起爆させることはできない。勿論、ダーティーボムとして原発を利用することはできるだろうが、それと核弾頭ミサイルを同列に語ることはナンセンスだ。
そりゃ当ブログでも原発施設の警備の緩さには幾度も警鐘を鳴らしている。テロ組織や敵国の少人数の部隊でも制圧できるであろう現状は一刻も早く改善するべきだと考える。当ブログでも再三に渡って原発施設の警備強化を主張しているのだが、例えばそういった原発テロが起きた際でも原発破壊による環境汚染を懸念しているわけで、何も山本議員が言うような原発が核兵器に変わるほどのものになるとは考えていない。むしろ山本議員には、原発の炉心が外部損傷によって核兵器のように作用する理論の外郭だけでもご教授願いたいものだ。まさか「ミサイルがドカーン!原発がチュドーン!」といった程度のイメージで原発が核ミサイルになると吹聴しているわけではあるまいな?・・・・あるんだろうなぁ。
そもそも原発が核ミサイルのような作用をするのであれば4基もの原子炉が深刻な損害を受けている福島原発ならびに周辺地域がクレーターにすらなっておらず多くの建物が現存していることはどうしたことか?原発事故は勿論周囲を汚染するがそれは核兵器による汚染とは大きく異なる。そういう余りにも基礎的な知識さえ不勉強である活動家たちが主張だけは大声で行うことに憤っている。これでは本来は日本が見据えるべき原発を将来的には全て廃炉にするという避けるべきではない活動全てが胡散臭く見えてしまう。そうここ数年でいきなり反原発を唱え始めた活動家たちが原発を将来は使わないで良い社会にするための様々な活動の足を引っ張っているのだ。
恐怖を煽った方が人は聞く耳を持つということはあるのだろう。だからといって事実とは異なること、非科学的なことを織り込んでの主張はそれがどんな主張であろうとも認めるわけにはいかない。原発にミサイルが着弾したとしても核兵器のような大爆発は起きない。反原発を唱えるのならば、核の専門知識は難しいにしても原子力発電、核爆発、原発の構造、核兵器と未来に実現するであろう核融合炉の違いなどの基礎部分くらいは勉強しておくべきだ。そうすれば核ミサイル云々の話なんて恥ずかしくて穴に入りたくなるレベルの無知さなのだ。反原発の前に先ずは勉強。こんなことを言われている時点で国会議員というよりも社会人として恥ずかしいことなのだと山本議員も自覚するべきだ。