もうすぐ6月も終わりだというのに中国の財務相の発言には呆れ、そして失笑。
中国、米国と日本にAIIB参加の可能性残してある=財政相(Yahoo!ニュース )
[ワシントン 23日 ロイター] - 中国の楼継偉財政相は23日、同国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、米国と日本が参加する可能性を残してあると述べた。二国はこれまでのところ参加を見送っている。
財政相は同地での米中戦略・経済対話の会合後に記者団に対し、「
われわれは二国がAIIBに参加するためのドアを開けている。現段階で二国はAIIBに参加する意欲あるいは意図を表明していない」と語った。
同相によると、米中対話ではAIIBについて協議されなかった。
まだ出発しないの?
数ヶ月前には6月辺りが参加締め切り期限だとAIIB側が述べているのを聞いた気がするのだが・・・・・。
AIIBとしては日本とアメリカのどちらか一方でも参加しないことにはスタートできないということなのだろうが、そんなことは日本もアメリカも知ったことではない。中国は「ドアを開けている」なんて上から目線で言っていないで、もういい加減に日本やアメリカの参加を諦めるべきだ。日本は民主党政権だった時と今とではまったく別の政府なのだと中国も現実を見るべきだ。いくら日本を待ったところでAIIBに出す金を日本は持たない。
ドイツやイギリスがAIIBに参加している理由もあわよくばインフラ事業の受注をという思惑でしかなく、AIIBそのものへの興味は薄い。欧州ではAIIB自体が余り知られておらず、一般的な議論になることもない。これは本当だ。イギリスでもドイツでもほとんどの人が自分たちの政府がAIIBに参加決定をしたことすら知らない。要は数多くある政府決定のひとつに過ぎず、何かの期待を寄せられているわけでもないのだ。そういう事情なので欧州の各国政府も世論の反発を招くほどの重大決定でもなく、参加しないよりも参加したほうが公共事業の受注の可能性が高まるので一応は参加しておくかといった程度の扱いだ。その軽い気持ちがアメリカ政府の逆鱗に触れたのだからイギリスの場合は賢いのか軽率なのかよく分からない政府だ。EUの1国ではあるが通貨はユーロではなくポンドを継続した件についてもイギリスの判断は非常に賢いような気もするが非常に行き当たりばったりな感もあり、なんだか英国病というのは深刻な気がしてきた。チャンスを作りチャンスを潰すのサイクルを楽しんでいるかのような国だ。
で、AIIBのドアはいつ閉まるのだろうか?
いい加減に中国がしつこいのでなるべく早くにそのドアとやらを閉めて欲しいものだ。まさか今年中にドアが閉まらないなんてことはないだろうか?AIIBの場合はスタートしてからも延々と日本とアメリカにラブコールを送り続けそうだ。そもそも資金不足な上に出資額を回収できない案件続出という前代未聞の投資銀行の誕生となる可能性が高い。ドアがどうのと中国は相変わらずの高飛車な物言いだが、日本は例え中国に土下座されても参加できない。AIIBはインフラ投資銀行というよりも泥沼銀行だ。どんなにドアが開いていようとも日本は沼を泳ぐわけにはいかない。
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