百地教授の回答に会場から笑いが漏れるほどだった。そのくらいフランス人記者の慇懃無礼な質問への教授の答えが痛快だったのだ。
先に外国人特派員協会について苦言を呈したい。外国人特派員協会で行われる記者会見がどうにも程度が低い感が否めない。そもそも「こんな人の会見を開いていどうするの?」といったトンデモ主張を展開する人々が外国人特派員協会では饒舌に話すことも多く、外国人特派員たちは本気でそんなことを取材対象として見ているのか甚だ疑問なのだ。これにはひとつ大きな問題がある。外国人特派員協会に所属する外国人記者の大多数が日本語で日本の状況を把握できていないのだ。要は取材力ではなく語学力の問題。自分の母国語もしくは英語でしか情報を入手できず、日本を取り巻く環境を正しくリアルタイムに把握できていないものだから外国人特派員協会で行われる会見は毎度どうしようもなく「不毛」かつ「日本の現状を把握できていない」ものとなっている。
日本では圧倒的な割合で情報が日本語で流れるのだ。英語ができるくらいでは日本で起きていることを100%リアルタイムで把握することなんぞ不可能だ。つまり、日本のことがよく解っていない記者たちが日本のことを取材し分析しているのだから明後日の方向の記事を書いてしまったり、「なんで日本人が怒っているのか」を全く把握できていないときすらあるのだ。現地記者を自認するのであれば先ずは現地語くらいはもっと習得するべきだろう。バラエティー番組に出ている外国人タレントの方がよほど日本を理解し馴染んでいる。例えばこの記事を当ブログをご覧の皆さんならば数十秒で読めることだろう。外国人特派員協会の会員たちはそもそもこの日本語の記事が読めない。読める者でも正確に全ての漢字やその意味を把握できているとは到底思えない。その程度のレベルで日本のことを把握した気になって海外に妙な日本についての記事を配信する組織、それが外国人特派員協会の現状だ。一番問題なのは日本のマスコミのソースのみを頼りにしている外国人特派員たちだ。例えばネットなどの世論は日本語が読めないので把握できず、英語ソースのあるもの、つまり大手マスコミのソースなどのみで日本国内のニュースを把握しようとしている。皆さんならばご存知だろう。マスコミの言うことを鵜呑みにすることがいかに危険であり、またマスコミの数々の日本に仇なす偏向報道の事例を。そういうことを把握すらできていない外国人特派員たちが母国に妙な日本情報を伝えている場合があるのだ。せめてもう少し日本語を把握するべきだろうに。日本の外国人特派員協会にて日本語ではなく母国語でしか質問ができず、それを通訳に英語翻訳してもらうなんて記者が日本の何を取材するというのか?
さて、本題。この外国人特派員協会にてフランス人記者が安保法制を合憲だとする百地章氏、西修氏に非常に失礼な物言いで質問を投げかけたわけなのだが以下が百地教授の回答。
フランス人記者
「日本が1930年代のような侵略戦争をしないと、どうして言えるのか?」
百地教授
「国連憲章51条は、個別的・集団的自衛権を認めております。もし国際紛争が発生した場合には 国連に提訴し、国連が対処するという枠組みになったはずなんですが、安保理に拒否権が認められ、 冷戦が進行する中でそれができない場合が出てくる。その時のために個別的・集団的自衛権は認められたんです。
我が国は国連加盟国の一員として、当然それを行使する権利がある。なぜ日本が権利を行使した場合だけ侵略に繋がるのでしょうか?第一問(の回答)です。
2点目ですが、普通の国並みに、国の安全と防衛を確保するために、集団的自衛権を行使するのは当然のことです。 我が国は『限定的行使』にとどまっています。フランスは集団的自衛権を全面的に行使することが 認められていますが、そのフランスが侵略しないけれども、日本は侵略する可能性があるのではないか。 これは明らかに日本という国に対する不信感であって、私は到底受け入れられません」
--- ここまでの百地教授の発言に対し、フランス人記者は反論 ---
フランス人記者
「私たちフランス人は、フランス憲法を尊重 しているから・・・(侵略はしない)」
百地教授
「はい。そこは日本人も、日本国憲法を尊重しています。全く同じです。それは偏見というものです。 まさに憲法を守っているからこんなことしかできないわけです。憲法を無視すればもっと大々的にやれるでしょう。
こと防衛とか安全保障問題に関しては、戦前と現在の日本は全く違います。戦後の日本は、安倍総理も たびたび仰っているように、積極的平和主義に立って、いかなる国に対しても戦争をしたことがありませんし、これだけの平和が続いた時代あるいは国はないんじゃないでしょうか?ひょっとしたら、 これが日本の立ち位置でございますから、それは全くご懸念無用です。
もしそれでも信用できないというのだったら、かつて奴隷制を採用したフランスが、いつまた奴隷制を採用するかわからないという議論につながると思います」 (会場に笑いと拍手)
フランス人記者はこれに反論しようとしたが、司会者に「あとは会見後に個別でどうぞ」と遮られた。
フランスはテロの標的としてもっともイスラム過激派に狙われている国だ。過去の植民地政策の結果、アフリカはフランス語を公用語とする国が多く、言語の問題がないという理由でフランスへの移住を切望するアフリカの貧困国出身者は膨大な数に及び、その移民たちがフランス国内での人種差別を感じ移住先フランスへの憎悪を募らせテロ組織に取り込まれている。フランス人記者が日本の侵略思想を懸念するなんて笑止千万だ。日本は戦後ずっとアジア諸国を支援し経済的にも文化的にも多大な貢献をしている。移民問題でいつテロが起きるかもしれない国内事情を作り出し、「私はシャルリー」などという常軌を逸した差別主義デモを支持して更なるイスラム圏の怒りを買っている国が日本の侵略思想がどうのと言っている場合か!フランスの方がよほど世界の紛争の火種を蒔いていることは明らかだ。
数々の外国人特派員協会での会見を見るに、まるで日本の為に尽力している日本人たちを吊るし上げ、日本人のくせに日本ディスカウントに躍起になっている者たちに発言の場を与えている場にしか思えない。当ブログの管理人ミジンコを是非とも外国人特派員協会に招いて記者会見を開催していただきたいものだ。テーマは「外国人特派員協会のレベルの低さ」だ。日本の現状を把握できていないというのに特派員とは笑止千万だ。通訳はいらない。全て記者たちが望む言語で対応する所存。上の動画の通訳よりも速く正確に答えよう。本来ならば日本の駐在記者ならば日本国内の取材は日本語でできる程度の能力がなければ正確なインタビューも取材もできるはずがないのだが、その最低限のスキルが無い会員たちで構成されているのが外国人特派員協会の現状だということを広く知らしめるべきだ。同時通訳できるくらいの語学力が無ければ現地の情勢や文化なんて把握できるわけがない。何年日本にいたって日本語ができない記者たちが日本を薄く取材して海外に伝えている。本当に迷惑な話だ。
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