日本共産党がしんぶん赤旗にて
「安倍談話 海外から厳しい批判」という記事を発表している。言葉どおりに受け取れば戦後70年談話(※ 共産党はなぜか「安倍談話」という表現に固執)が、海外の国々から批判的に捉えられているということになる。ところがしんぶん赤旗の記事を最後までしっかりと読むと赤旗(共産党)が批判的な声として取り上げている国や組織は以下のとおり。
中国 外務省の華春瑩・副報道局長
「重大な原則問題でごまかしをすべきではない」
中国 張業遂・筆頭外務次官
日本の木寺昌人・駐中国大使を外務省に呼び出し、戦後70年談話に対する「中国側の厳しい立場」を伝えた。
韓国 朴槿恵(パク・クネ)大統領
「物足りない部分が少なくない」
韓国 市民団体・韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会
「日本の植民地支配と侵略戦争の過程でおきた『慰安婦』問題をはじめとした反人道的犯罪行為の事実認定と、国家的責任を探し出すことのできない安倍談話は、中身のない反省文にすぎない」
以上。えっと、共産党の言う海外とは中国と韓国が全てなのだろうか?日本の安保法制に世界でただ2ヶ国反対している中国と韓国が海外の全てなのだろうか?
東南アジア諸国は総じて日本の安保法制を支持しており、勿論のことアメリカ合衆国など欧米諸国も強い支持を表明している。それらの海外の大多数の国家はスルーして中国と韓国からの声だけ取り上げて「海外」とする日本共産党の視野の狭さはどうかしている。そもそもごく一般的な日本人ならば「海外」という表現を聞いたときにいきなり中国や韓国などの近場を連想するだろうか?例えば海外セレブと聞けばハリウッドスターなど欧米の有名俳優やミュージシャンを真っ先に思い浮かべることだろう。海外で話題と聞いても先ずはアメリカなどで話題だったり流行していることだと思うのが自然だろう。海外で話題で中国や韓国のことだと最初に思い浮かべる日本人は稀だ。どうにも日本共産党の考える海外についての感覚は普通に日本で生まれ育っている日本人の感覚とは乖離している。
記事の見出しで「海外」と記載して、さも日本が世界的に批判されているような雰囲気に持っていくものの記事全文を上から下まで全て読み連ねていくと「海外=中国、韓国のみ」なのだ。こんな卑怯なやり方が共産党の常套手段だ。中国と韓国しか文句を言っていないことを「海外」という「本来はそういう意味で使うべきではない表現」をわざわざ用いて本質をボヤかす記事は卑劣だ。本来は世界中で中国と韓国のみが突出して日本批判を続けていることについて「海外」とは表現があまりにもイビツだ。そりゃ確かに中国とも韓国とも日本は陸続きではないのだから海外ではあるが言葉の使い方が恣意的過ぎる。本来、海外と聞けば世界各地の多数の国々のことを想起させるものだ。中国、韓国という2ヶ国しか日本共産党が求めるような日本批判を展開していないからといって僅か2国をひとまとめにして「海外」とする卑劣なやり方はいい加減に止めるべきだ。
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