あんまりこういうアイロニックなコピーを解説するのも「捉え方は人それぞれ」なので無粋な感じがするのだが当ブログなりに簡潔に意味をまとめてみる。
アメリカ合衆国では特に9/11を前にすると「9・11同時多発テロは人類史上最悪な非人道的な行為であった」という趣旨の事が語られる。非戦闘員(民間人)に対しての攻撃として批判されているわけであるが、(日本人ならば忘れるわけがないのではあるが)忘れてはならない、なんとアメリカ合衆国は日本に2度も核攻撃を行っているのである。
毎年、9・11は人が人に対して行った最悪な行為だと批判されるが「最悪」という観点で言えば広島・長崎への原爆投下とそれを肯定しようとするアメリカ政府、メディア、世論のどれもクソッタレであると米国にも長くいる日本人としては常々感じている。東京大空襲でも10万人以上もの民間人の犠牲者が出ている。そんなことを知らないアメリカ人は9・11が最悪と言う。そもそも人の命の重さが量れない以上、犠牲者数で比較するべきものではないとはいえ、9・11が最悪、つまり民間人の犠牲者数で最悪だと素で語るアメリカ人はこの皮肉画像を見てもピンとこないのかもしれない。アメリカ軍はかつては民間人が何十万人も住む都市に原爆やナパーム弾(焼夷弾)を投下して数十万人もの民間人を殺害したという事実を知っているのならばさすがに9・11が最悪とは言えないはずだ。
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