過去にジョージ・W・ブッシュ・アメリカ前合衆国は、イランや北朝鮮を名指しで「悪の枢軸」と呼んだ。中東の雄とされるのはイランとサウジアラビアだろう。多数の国が存在する中東でも存在感を示し指導的な立場にある国家が中東の大国であるイランとサウジアラビアだ。親米のサウジ政府の問題点はまったく指摘せずに反米のイランのみを徹底的に追い詰めるアメリカ政府のそれはまさにダブルスタンダードだった。そんな悪の枢軸と呼ばれたイラン、そして北朝鮮も経済的な弱体化という側面があるにしろ、もはやアメリカ政府がわざわざ悪の枢軸呼ばわりしなければならないほどの脅威では無くなった感がある。イランは核兵器開発を事実上放棄し、北朝鮮は毎度毎度の綱渡り外交の末になんでか最近では頼るところもなくなり日本に擦り寄ってきている。実際、最近では中国や韓国が定例行事のように行う日本批判に北朝鮮は追従していない。まるで北朝鮮は日本を怒らせないようにと努めているようだ。だったら拉致被害者全員をすぐにでも返して欲しいものなのだが余りにも外交の手札に乏しい北朝鮮はそれを実行しない。
更にアメリカはキューバとの国交も回復となった。実質的には既にキューバはアメリカ人にとっての一大観光地であり、もはや冷戦の影すら見えない状態だ。国民レベルではとっくに冷戦は終結していた。かつてアメリカの敵だったイランも譲歩し、キューバもお友達となったアメリカにとって最大の脅威は中国だろう。その中国が軍事パレードをするとは言ったが日本は勿論のことアメリカをはじめとする欧米各国は出席を見送った。無能な
国連事務総長は立場も考えずに出席したが首脳が出席した31ヶ国で目立つところはロシアと韓国だろう。後は中国と仲良くしておいた方が良いと捉えた日和見な国家ばかりだ。
ロシアのプーチン大統領が出席したのは経済制裁で苦しんでいる最中でその経済制裁を行っている欧州各国とアメリカへの当てつけだ。なんとも器の小さいやり方ではあるが中国くらいしか今のロシアを歓迎してくれない惨めさが隠れていないところに失笑する。韓国については特に語るべき言葉が見当たらない。語る価値を感じないというべきか。散々、米軍の庇護下にあった後でさっさと中国側にすり寄るその厚顔無恥さも見飽きたし、そもそも「抗日戦勝記念」と称するパレードであるのだが、その抗日の「日本の側」で戦っていた国はどこのどいつだったのか?と今更つっこんだところで虚しさしか感じない。自分たちの祖先を倒した戦勝パレードにドヤ顔で出席する韓国大統領とはまったくもって不思議な生態をしている。
さて、そんな中国軍事パレードのヒトコマがこちら↓だ。
左からロシア大統領、中国国家主席、韓国大統領。なんだか世界の嫌われ者・ならず者国家の代表的な3ヶ国が揃い踏みした感がある。これこそがアメリカ合衆国の意向のみならず世界が認める新・悪の枢軸ではないだろうか?いや~、びっくりするほど悪そうな顔ぶれだ。悲しいかな、これら3ヶ国、そのいずれもが日本の領土を理不尽に奪い取ったまま占拠したままだったり、年がら年中、領空・領海侵犯をしてくる国々なのだ。そんな国々が軍事力を示威するパレードに揃い踏みだ。そりゃ安保法制を急がないとならないわけだ。
さて、余談ではあるが、今回の中国の軍事パレードについて普段は国会前や全国各地で「戦争法案反対!」と叫ぶデモ組織は無言を貫いている。あのSEALDsという学業そっちのけでデモをやっているおこちゃま集団も戦争をする気配すらない日本政府には罵詈雑言を並べ立て、安倍総理に対しても学生の身分で目上の人に対するそれとは思えない暴言の数々なのではあるが今回の中国軍事パレードについてのデモは行っていない。今この時、中国大使館前で「戦争反対!」ならば理解できるが、なんでか日本の国会前、しかも国会議員たちがいない土日にドンチャン騒ぎのラップ熱唱だ。上の写真の左側のプーチン大統領のロシアはクリミア半島を理不尽に侵攻している真っ最中だ。真ん中は軍事パレードの主催者で日本にも届く弾道ミサイルをパレードで誇示していた。右側の黄色い服の女性の国・韓国は政治家から国民まで常に我が国・日本の不幸を願い続けており、日本を仮想敵国としていることは明白だ。そもそも韓国は今も北朝鮮とは戦争中だ。休戦中とは結局のところ戦争は継続中ということだ。戦争がすぐそこにある国は写真に写っている首脳の3ヶ国であり日本ではない。ところがデモ隊は日本に向けて「戦争反対!」と叫んでいる。方向音痴なのか馬鹿なのか、戦争を嫌うならば写真の3人の首脳を先ず批判するべきだろう。
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