SEALDsの中心メンバーと報じられている奥田愛基さんが卑劣な脅迫文によりご自身の身だけではなくご家族の身の危険も感じられている。それは当然の反応だろう。なにしろ彼が通う明治学院大学に「奥田愛基とその家族を殺害する」という手書きの書面が届いたのだという。既に彼は警察に被害届を提出している。
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SEALDsの奥田さんに殺害予告届く 大学に書面(Yahoo!ニュース 朝日新聞デジタル)
どんな人物であろうとも殺害予告が届いたことを喜ぶつもりはない。もっと言えば、SEALDs関係者に対しての脅迫はむしろ勘弁願いたいものだ。卑劣な脅迫、ましてや殺害をほのめかした脅迫なんてことはSEALDsの数々の酷い言動を追及することへの邪魔にしかならない。この脅迫文についてはあくまでも奥田さんは被害者である。この彼が被害者となった事実によって、むしろSEALDsの学生たちが冷静になって立ち止まり彼等の主張の矛盾を考える機会を尚更のこと失ってしまうことだろう。
あれだけ目立てば奥田さんの敵は数多いことだろう。その脅迫文を出した犯人の本気度も分からない。手書きというところに犯人の稚拙さが窺えるがそれでも捜査は難航するかもしれない。なにしろ被疑者が多過ぎる。単にSEALDsが嫌いな犯人による犯行かもしれないし、大学の名誉を汚したと怒れる人物の犯行かもしれない。そもそも奥田さんが脅迫されているという状況を歓迎する勢力の仕業かもしれない。そんな当ブログの結論が出るわけもない推理ゴッコの間も奥田さんとご家族は身の危険に晒されているかもしれないのだ。そういうわけで奥田さんが警察に被害届を出したことにも異論はない。そう、警察は犯人を捜し、奥田さんに危害が加わらないようにしなければならないのだ。
こんな殺害予告をする犯人には話し合いなんて通じるわけがない。そんなことが通じる相手ならばそもそも殺害予告を奥田さんとそのご家族にまで対象にして宣告するわけがないのだ。だからこそ犯人逮捕に警察は動かなければならず、奥田さんも犯人逮捕までは外出などを極力控え、彼にはガードをつけたほうが良い。これぞ話し合いが通じない相手への致し方のない対応ということだ。誰も文句なんぞつける余地もない。
SEALDsの学生たちも奥田さんの被害届提出に異論はないことだろう?犯人と話し合えなんて言うはずがない。なにしろ殺害予告をしてくるような恐ろしい相手なのだ。まともに話し合ったところで奥田さんが刺されてしまうかもしれない。そんなことは断じて許されない。
これが話し合いが通じない相手への対処法ということだ。ここまで読んでもSEALDsの安保法制批判について矛盾を感じないSEALDs参加学生たちは先ずは小学生レベルの文章読解からやり直すべきだ。戦争、つまりは侵略してくる側、先制攻撃してくる側に話し合いなんて通じるだろうか?近年でいえばイラクがクウェートに侵攻したときにイラクはクウェートの話を聞いただろうか?ロシアがクリミアに侵攻したときにウクライナの意向に従っただろうか?日本では余り報道されなかったがジョージア(グルジア)は小国ながらも国民総出でロシアとガチンコの戦争をした。ロシアに話し合いなんて選択肢がないことをジョージア国民はよく理解していたからだ。攻める側、SEALDsの奥田さんのケースでは殺害予告をするような脅迫する側に話し合いなど通じるだろうか?
そもそも話し合いが通じないからこそ警察に頼るなりできる限りの防衛手段を用いるのだ。SEALDsが国会前で叫んでいたようなこと、つまりは日本政府に求めていることを奥田さんのケースでそのまま実践するとなると、先ずは奥田さんはなんの防衛手段も取らずに脅迫犯に語りかけなければならない。その際にその脅迫犯が奥田さんのご家族や仲間たちを傷つける素振りを見せたり、実際に傷つけたとしても奥田さんは犯人から武器を取り上げることも行ってはならないし、犯人を取り押さえることもしてはならない。自分の大切な人たち、ましてや自分を守ろうとしてくれている人たちが卑劣な犯人に危害を加えられても(加えられそうになっても)その暴力の前に立ち塞がることさえ許されないのだ。暴れる犯人が奥田さんの大切な人たちをどんなに傷つけようとも語りかけるのみで犯人に触れてもならない。これがSEALDsが日本人に求めていることだ。彼等は日本の同盟国がどれだけ被害に遭おうとも助けると戦争に巻き込まれるから助けるなと国会前で叫んでいた。なにが戦争法案だ。現実を見ろ、現実を。
恐ろしい脅迫を受けて家族の身まで危険に晒されている状況で警察に頼るのは当然のことだ。その当然のことを奥田さんは行ったわけなのだがそれでは普段デモなどで叫んでいることとは矛盾している。SEALDsの学生たちはこの矛盾をどう捉えるのか?いくら勉強そっちのけの学生たちとはいえ年がら年中思考停止では許されない。奥田さんが目の前で犯人に襲われたときにも自分たちが守ることさえできないのだ。そういう主張を自分たちがしていることをSEALDsの学生たちは今もって理解していないようで情けない。
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