もう慣れもあるので韓国発のとんでもないニュースを聞いたところでそれほどは驚かなくなった。どんなに日本に対して理不尽なことを言われようとも「いつものこと」と感じてしまう。それが良いことではないとは思いつつも自然に耐性とでもいうべきか、韓国にいかに無茶苦茶なことをやられようともそうは簡単には驚かなくなった。それでも大統領という立場の者が日本の一個人に対してここまで執拗に食い下がることには慣れるというわけにはいかない。産経新聞元ソウル支局長が韓国で起訴され、そして韓国国内で軟禁状態となり帰国すらままならなかったことがある。その後裁判は進み、先日のソウル中央地裁で行われた公判にて以下のようなやり取りが検察と被告である産経新聞元ソウル支局長との間であった。
被告人質問の主なやり取り 「大統領は公人中の公人」「大統領が強い処罰求めていると初めて聞いた」 (産経ニュース)
(検察)被害者は強い処罰を求めているが
(被告)「朴大統領が強い処罰を求めていると初めて聞き、驚いている」
そう、告訴状を提出したのは韓国の市民団体ではあったが、この公判で被害者とされる人物はパククネ大統領なのである。つまり、そのパククネ大統領が被告への厳罰を求めているというのだ。信じられない感覚の人物が大統領をやっているものだ。大統領ともあろう者がニュースソースを引用した人物の有罪を求めているのだ。韓国では国のトップが言論弾圧を堂々と宣言しているということだ。
元ソウル支局長を長期間軟禁状態にしただけでも日本のみならず海外の報道機関からも批判されていた韓国政府のコントロール下にあることが明白な韓国司法。逃亡の恐れがない高齢の母を持つ被告の帰国すら許さないまま、その拘束の意味を説明できないまま8か月以上経ってからの帰国許可だった。それが既に異常事態だった。そして裁判となってもあの韓国大統領はそもそもの問題となったニュースソースの事実については触れないまま、そのソースを引用しただけの外国人(日本人)の起訴を容認し、今は厳罰を要求しているのだ。そもそも大統領がセウォル号の救助活動真っ只中に何をしていたのか説明さえできれば問題のニュースソースなど意に介することもないはずだ。パククネ大統領は、自分の失態について韓国の報道機関に噛みついても韓国世論を敵にまわすので、国内では叩くのに都合の良い日本人のみの起訴・有罪を求めているに過ぎない。韓国政府ぐるみの八つ当たりに産経新聞元ソウル支局長は巻き込まれているようなものでそもそも裁判でやるような問題ですらない。
既に日本からの韓国への旅行者は激減しているとか。そりゃこんな日本人には無茶苦茶なことをする政府や司法の国に立ち入ること自体が重大なリスクとなる。大統領が気に食わないと外国の報道機関の支局長を軟禁して裁判にかけて厳罰を求めると検察経由で発表したのだ。それを聞いていた裁判長に何かを命令したようなものだ。なんという恐るべき司法後進国だろう。とにかく関わらない、立ち入らない、これが今の韓国との安全な付き合い方なのだと痛感した。
[44回]
PR