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「扇動だ」。背中越しに機動隊員の叫び声が響き、シャツのえりをつかまれ、路上に倒された。「何が起きたか分からなかった。複数の機動隊員に蹴られたり殴られたりした」。眼鏡は外れてフレームが大きく曲がった。逮捕されたのは午後九時ごろだった。
この学生、例のなんとも言えない情けなさだったハンガーストライキにも参加したそうなのだが、基本的にヌケているタイプなのだとは思う。同志とでも言うべきデモ参加者たちが安全確保の為の壁であったバスを「どけろ」と叫んでいる最中に仲間たちと組んでいた腕をほどいてその集団を彼が言うところの「空いている場所」に誘導しようとしたわけだ。人の大きな流れができてしまっては危険だっていう状況で何をやっているんだこのバカ!ってことだ。そのタイミングで不用意に適切ではない人の流れを作ってしまうと煽りを受けた他の集団や人の鎖が追いやられて車道に飛び出してしまう危険性が出る。そうなっていたら、この馬鹿者はどう責任を取るつもりだったのだろうか?将棋倒し(ドミノ倒し)を甘く考えている能天気さは時に大惨事を招く。
まぁ、こういうアホ丸出しなタイプは、そこまで考えていないからこそ安易にそういう危険なことを能天気にやってしまうのだろうが、人が密集している場所では妙な人の流れは安易に作るべきではないことは常識だ。例えば新宿や品川などの超混雑駅でも朝・夕のラッシュ時間帯でさえ、大きな混乱が起きない理由は乗降客が流れにそって整然と動くからだ。あの国会前の過密状態でさっきまで左右の人々と腕と組んで人の鎖となっていた者がいきなり妙な人の流れを作ろうなんて馬鹿もいいところだ。それをきっかけにデモ隊と警官隊との衝突になっていたら群衆に呑まれて圧死してしまう人だっていたかもしれない。どうして先のことを考えずにそこまで短絡的に動くのか、行動がいちいち軽率過ぎる。反戦などの平和を訴えているくせに危機管理能力が著しく欠けているというのはこういうデモ参加者たちのデフォルトのようだ。
そしてこの逮捕された学生は東京新聞の取材にこう答えている→「重要な政策を多数決で決めようとする政府に、強い手段で抗議しなければという思いがあった」
政策を多数決で決めようとする政府ならば、それこそ非常に民主的に機能しているということだ。この学生は自分が何を言っているのか理解しているのだろうか?民主的ではない政府に抗議するのならばまだその行動を理解できるが、政府が民主的な手続きを踏んだら「強い手段で抗議しなければ!」と思うって・・・・・アッタマおかしいんじゃないか!?
この逮捕された学生の憤りを1万歩譲って理解するにも、これでは政府は多数決は無視して勝手に政策を推進した方が抗議デモが起きないということになる。なんだそりゃ!?この世界とは倫理観が全く異なるパラレルワールドにでも行かない限り、そんな無茶苦茶な理屈は通じないだろう。何度この学生の主張を読んでも理解できない。民主主義を訴えているはずの学生が・・・「多数決で決めたな!」→「もう許せん!強い手段で抗議だ!」→「なんで逮捕されたのか分からないぃぃぃっ!!!」・・・まぁ、馬鹿だということは分かった。
結局のところは馬鹿で甘ったれているってことだ。逮捕されるにはそれ相応の理由があり、むしろここで逮捕されていなければもっと最悪な人生が待っていたかもしれない。あくまでもここで自己の甘ったれた生き方や馬鹿さ加減に気がつければの話ではあるが。この東京新聞でのインタビューを見る限り、この学生はまだ大目に見てもらったことを自覚していないようだ。取材をしている側の東京新聞もこの学生の将来なんてまったく気にしてもいないようでこうやって記事にしてしまっている。踊る無責任に躍らせる無責任、どっちもどっちだ。