先に例え話をしたい。
自社ビルを建てたいというインドネシア社という会社があったとする。そしてインドネシア社は世界に名だたる技術力を誇る建設会社ニッポン社に見積もりなどを依頼した。インドネシア社は財政的にはお世辞にも安定しているとは言えないが、ニッポン社の尽力により、建設予定地の選定から始まり、最新技術を取り入れた耐久性の高いインテリジェントビルの具体的な見積もりと設計図が完成した。もうニッポン社の発注は規定路線であった・・・・はずが、インドネシア社の代表が自力でインテリジェントビルを建てたことはないが建設会社を自称する中華社の幹部との面談を持ち、その直後に中華社はニッポン社が準備した見積もりと設計図そっくりのものを用意した。まるでインドネシア社から設計図を入手したかのように、そうまさに複写したものと思えるほど酷似した設計図だった。そしてインドネシア社の社長が言った。「中華社は建設費用を負担してくれるので中華社に頼むわ」
こんなことが現実に起きたらニッポン社は今後、インドネシア社と取引をしたいと思うわけがない。インドネシア社のビルが倒壊したところで知ったこっちゃないということだ。
何年にも渡り、日本は官民一体となってインドネシアの高速鉄道のルート策定に尽力し、その調査や計画立案に膨大なエネルギーと予算を費やしてきた。それもこれもインドネシアが望むような高速鉄道実現の為だった。それがインドネシアと中国の代表同士が会談を持った後でなぜか中国側が日本が立案したインドネシア高速鉄道、つまりインドネシア新幹線の計画書にあるルートや中継駅の場所まで類似の計画書を提出してきた。偶然にしては出来過ぎだ。インドネシアが何かを中国に渡し、中国は口約束程度で巨額の資金提供を申し出たのだろうがその約束が守られる保証はない。
そしてこのニュースだ。
高速鉄道延伸時に協力を インドネシア国会議員団(産経ニュース)
来日しているインドネシア議会のセティヤ・ノバント議長は10日、山崎正昭参院議長と会談し、インドネシアの高速鉄道を延伸する際は、日本政府に協力を希望する意向を示した。首都ジャカルタと高原都市バンドンを結ぶ高速鉄道計画で日本と中国が受注を競ったが、インドネシア政府は中国案を採用した。
インドネシア側は東部スラバヤへの延伸計画があると紹介した上で「
安全に優れた日本の鉄道技術導入も視野に日本政府と協力を続けたい」と呼び掛けた。
ばっかじゃ中目黒(なかめぐろ)!なに祐天寺(ゆうてんじ)!!!
中国が受注した高速鉄道の安全確保だけは日本にやってくれと?ふざけんじゃねー、インドネシア!!!
その「延伸する」という際にも日本に調査させ計画書を出させた後で中国が後から複製したかのごときまったく同じ計画書を出さない保証がどこにあるというのか?
なにが日本政府と協力を続けたいだ!図々しいにもほどがある。流石にAIIBにいきなり380億ドルの融資要請を計画している国だけはある。インドネシアは厚顔無恥さならば中国に比肩するかもしれない。
ベトナム、トルコ、モンゴルなどの高速鉄道を実現したい親日国が日本の先端技術を有した新幹線開通を喜ぶ日が楽しみだ。その頃には障害連続、事故連発の中国産高速鉄道の維持費に困窮するインドネシアがいるかもしれない。
[48回]
PR