今、いくつかの国、具体的にはテロの標的とされている国々では検問などが非常に厳しい。厳戒体制というやつだ。
どこの国でも結構自分で運転することが多いミジンコ。運転が息抜きという面もあるのだが厳戒体制という滅多にない状況では運転もしんどい。要は警察官、しかも日本では先ず見ないような重装備の警察官によるトランク内のチェックなどを頻繁に求められるようになったのだ。
軍用のアサルトライフルの安全装置が解除になった状態で検問をしているということがその国のおかれた深刻な状況を表している。正直いって警察官が意図しておらずともちらちらと銃口がこちらを向くことがあり、安全装置くらい上げておいて欲しいと思うのだがそれを指摘すると、コイツはアジア人なのになんで安全装置の位置を分かっているんだ?とか余計な詮索をされると面倒なのでじっと我慢の子。お巡りさん、あっしもフランス製の銃が一番慣れているんでさぁとか言うともっと面倒なことになりそうだ。
とにかく身分証明、クルマのチェックの連続。移動距離に比例するんだろうが本当に面倒な世の中になったものだ。そんな面倒な身元確認でも日本人は本当にラクな面がある。パスポートで日本人だと確認できた瞬間に場の空気が一気に和むのだ。フランスでもベルギーでも北アフリカでも日本人と確認できれば警察官の緊張状態が緩むというか、もう何も起きないなという雰囲気になる。
これは日本の先人たちや日本企業の今までの世界貢献の賜物だろう。海外ではその恩恵を一身に受けている感じがする。日本人がテロに加担するとは露ほども感じていない警察官たちが圧倒的多数なのだろう。実際、日本人の自分が言うのもなんだがそのとおりだと思う。なにしろ確認されていない部分はあるのかもしれないがISILの日本からの参加者は0なのだから。
逆にイスラム教が普及している国々の人々は今は苦難のときだ。誰だってイスラム教とISILとはまったく別だとは頭では分かっていても移民に化けたテロリストなどの事例がある以上、警戒はする。ましてや警察官ともなれば検問などでしつこく詮索する場合もあるやもしれない。本当に難しいところだ。差別をしないようにすると緩い検問や職質となり、かといってイスラム教徒だという理由だけで過剰な詮索をすればそれも問題だ。
こんなにも世界は不穏な動きを見せているというのに日本人というだけで随分と自由が利くのだ。まったく疑われないという当たり前のようであってなかなか手に入らない自由を日本人として手に入れていると実感した。先人たちと世界に貢献する日本企業たちに感謝している。
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