(クリックで拡大できます)→
右の「エンブレムにつきまして」という声明はもう皆さんもウンザリするほどニュースで見聞きしていることだろう。一応、これでも謝罪文らしい。どこをどう謝っているのかすら不明であり、また、ひたすら「ボク悪くないもん」とする内容に吐き気すらするが、これがデザイナー・佐野研二郎氏の言いたいことらしい。
先ず第一に関係各位どころか国民に多大な迷惑と無駄となった金銭的な負担を強いてしまった人物が謝罪する際には問題となった核心部分の経緯説明をするべきなのではあるがそういうことは一切なしに自分や家族や部下が精神的に限界だという理由での結果報告となっていることがおかしい。これでは佐野氏を怪しみ責めた側、つまり国民が加害者で被害者の佐野氏とその家族や会社の従業員たちが被害者ということになってしまう。実際の被害者であり莫大な税負担という金銭負担もさることながら世界的に恥を晒した国民としては踏んだり蹴ったりだ。デザイナーとはクライアント、つまり人の気持ちを汲んでナンボの仕事だと思うのだが今回のクライアントである国民の気持ちを踏み躙っておいて被害者面とは随分と厚顔無恥な一流デザイナー様もいたものだ。そうこの日本では自分でデザインせずとも一流と呼ばれる摩訶不思議なことが起きるようなのだ。
なんでそんなモンスターな一流デザイナーが生み出されてしまったのかといえば、もう皆さんもご存知のとおりだろう。要は「互助会」なのだ。残念ながら一流と呼ばれるデザイナーたちがコンペに出品した際にその出品者のお友達たちが審査員を務めているなんていう胡散臭さ120%のコンペがあるということだ。出品者と審査員がまるで持ち回り制度のように機能して内輪のお友達で入選(採用)、審査のループを作り出していることがバレバレだ。そこにはデザインについての競争すら起きていないので、これももう皆さんイヤというほど実感しているのであろうが「なんでこんなショーモナイものが?」といった作品がグランプリ受賞というトンデモ事案の発生である。今回撤回された五輪ロゴに関しても佐野氏の言い訳だとか審査員会の責任逃れだとかそんなことは置いておいたとしても、単純にあの黒を貴重とした暗~~~~いロゴがなぜに本採用となったのか、コンペのはずが委員会の方で修正を入れるといったこれまたコンペティションでは有り得ないことが起きていること等、誰がどう言い訳をしようとも事実として「おかしい!!!」という国民感情の方が正しい。
そんなおかしなことしか起きていない五輪ロゴの件。当ブログの管理人ミジンコとしては一応はデザイン業でも従業員の生活を支えさせていただいている身としてはどーーーーしても許せない件がある。これ↓だ。
中島 英樹 汚い。
松家 利絵 私は、佐野くんのデザインは好きなんですよねえ。とりあえず、メディアは無視します。
植原 亮輔 どこがいいのかわからない。
中島 英樹 植原くん。想像だけど、この扇子が大きな蛾にみるころが、ポイントかも。自分が、自殺の名所に立っている事もわかない不思議な感覚(スロッピング・グリッスルかよ!)
森本 千絵 わかりません
荒川 サトシ 煽りにのったら負けかしら…。
この扇型のロゴ案についての佐野氏と親交のあるデザイナーたちのツイートだ。彼らはこれらの口汚い発言がネットという公の場で公開されることを理解した上でわざわざこうやって扇側のロゴを蔑んでいるのだ。これもまさに互助会。デザインの質云々は関係なしに仲間のデザインは大絶賛し内輪にいないデザイナーの作品、つまり外輪のデザインは酷評して叩き潰そうとする醜さだ。
当ブログの管理人ミジンコはこの扇形のロゴが好きだ。スペイン在住の日本人デザイナーの方のデザイン案であり、ご本人も仰っているようにあくまでも「案」なのであり、国民の意見でブラッシュアップ(完成品に磨いていけば)していけば相当に日本らしいオリンピックロゴになっていくと考える。上記デザイナーたちはこのロゴ案をこれでもかっていうくらい酷評しているが、さすが佐野氏以外にもモロパクリが発覚している者も含めたゲスデザイナー集団だ。この扇型ロゴを酷評して佐野氏デザインは絶賛するその感覚は次元が違いますなぁ~(呆)
女子大生が作ったという花が舞っている五輪招致用ロゴも大好きだ。元々が無償配布のロゴであるので権利関係で五輪ロゴの本採用は難しいらしいのだが、そのデザインしたという女性にそれ相応の報酬をお支払いして後は全ての利権を放棄するというわけんはいかないのだろうか?
素晴らしいロゴだ。これもまた佐野一派は難癖をつけるのやもしれないが技術だとかデザイン界でしか通じないような高尚っぽい馬鹿げたデザイン論なんぞどうでもいい話だ。単純に良いものは良いのだ。この招致ロゴをそのまま正式ロゴに移行したって国民の大多数は賛成だと思うのだがどうだろうか?
ちなみにこちら↓は2016年オリンピック招致活動のときのロゴ。
水引きとは素晴らしいアイデアだった。まさに和な五輪ロゴだ。これも日本が誇れるロゴだった。
これら本採用には至っていないロゴの数々を見ると日本らしいオリンピックロゴを創出できる人材には事欠かないのだと実感する。そんな人材豊富な日本においてなぜにあのロゴで決定となったのか甚だ疑問だ。例えば、ここで改めて紹介した扇型ロゴ、花びらロゴ、水引きロゴの中に今回撤回となった佐野デザインロゴを並べてみるとする。佐野デザインロゴはまるで優雅に池を泳ぐ美しい錦鯉たちの中で異物感丸出しのブルーギルだ。
唯一の救いはもうこのロゴを使わないで済むこと、それのみだ。せめて佐野氏や佐野氏を薄気味悪いくらいに擁護するデザイナー集団が扇型ロゴ案について「汚い」や「蛾に見える」などという侮辱でしかない汚い言葉を発信していなければ・・・・という思いが強い。デザイン案を議論するときには問題点を具体的に指摘することはいわば絶対のルールだ。ただ感情的に罵るだけではプロフェッショナルとは言えない。どんなデザインも指摘しようと思えば無理にでも何かしら挙げることはできるだろう。有名絵画と同じく見る人の主観に頼るものだからだ。だからこそロゴ、ましてや五輪ロゴはむしろデザインの理屈なんて関係なしに国民が「良い!」と思うものが最適なはずだ。自称デザイナーたちがあーだこーだと言ったところで国民が良いと思うものが良いものだ。今の佐野氏と佐野擁護派のデザイナーたちのやっていることは被害者ぶっての攻撃となっている。その矛先はまさに国民が良いと思うものであるのだから最低だ。
どうやら次のロゴは急ぎ公募になる可能性が高いようだ。仕事したくない病のミジンコも弟子の
わらび☆かんがるー子と共同でデザインチームを発足させて応募するかもしれない。デザインチームの名称は既に決定している。男女二人のユニットで「パクリーノ☆パクリーナ」だ。このチーム名で五輪ロゴ採用を目指す。ラテンな陽気なムードと昨今の日本デザイン界では「しっ!見ちゃダメよ!」とママに怒られるワードとのコラボにしてみた。作品はどこぞのパクリストとは異なり完全オリジナルだ。なにしろ我々はレイヤーのひとつからして完全オリジナルでしか作品を作ったことがないのでそこらへんのパクリ技術を有していないのだ。頑張ってみよう。(※ ロゴは大真面目に作ります。)
[58回]