少し前のWAZAの傲慢さなどについての記事が長くなり過ぎたので省略した部分をこれから書きたい。オーストラリアならびに全てとは言わないが一部オーストラリア人たちの大きな欺瞞についてだ。
反捕鯨といえば先ず思いつく国がオーストラリアだろう。ホエールウオッチングが莫大な観光収入になっている同国は南氷洋での日本の調査捕鯨を猛烈に批判している。あろうことかオーストラリアとお隣のニュージーランドはあの環境テロ組織・シーシェパードの寄港を許して直接的に日本へのエコテロリストたちの攻撃を支援している。オーストラリアに至っては日本の調査捕鯨船の位置情報をシーシェパードに譲り渡している疑惑さえある。テロ組織に与する国家ってどうかしている。シーシェパードのメンバーである日本の拘置所にしばらく滞在後に帰国したニュージランド人が後に代表のポール・ワトソンの無責任さを批判して反捕鯨の気持ちは変わらないものの日本人へのイメージが良い方に変わったといったインタビューには苦笑いした。なにを今更だ。まだ十代の娘がいたその男は仕事もしないでシーシェパードに参加だ。さすが良く言えば無職、普通に言えば仕事にも就かないで海で海賊行為をしている中年男性たちで構成された組織の一員、人を見る目がない。
そのシーシェパードの寄港地のひとつ、オーストラリアではあるがこんなニュースがある。
オーストラリアの新型潜水艦開発、日本が共同開発国選定に参加へ 数週間以内に豪国防相が訪日―豪メディア(Yahoo!ニュース FOCUS-ASIA)
豪華字ニュースサイトの新快網は20日、日本の国家安全保障会議(NSC)がオーストラリアの新型潜水艦開発をめぐって、共同開発国を選ぶ手続きに参加す ることを決め、今後数週間以内にオーストラリア側とこれに関する合意文書を交わす予定だと報じた。その際にはアンドリューズ国防相が訪日するとしている。 中国・環球網が21日伝えた。
報道によると、アンドリューズ国防相は先ごろ、中谷元(げん)防衛相に対して日本が手続きに参加するよう、正式に要請した。開発プロジェクトは400億豪ドル(約3兆8000億円)規模で、フランス、ドイツと競合する。
オーストラリア政府は日本の参加に歓迎の意を表明。選ばれた造船業者は豪アデレードの造船会社、ASCと協力することとなる。
豪国防当局の報道官は、国防相が数週間以内に訪日し、海上自衛隊の最新潜水艦「そうりゅう型」をベースに共同開発するプランについて日本側と検討すると話した。
オーストラリアは新型潜水艦を建造するにあたって日本との共同開発を望んでいるのだ。日本が積極的に売り込んだというわけでもなく、むしろオーストラリア側がずっとラブコールを送っていたことだ。日本は原子力潜水艦は技術力の問題ではなく非核三原則に抵触する恐れがあるので建造できないが、それでも潜水艦の技術は世界屈指のものがある。そうりゅう型に関してはどの国からも垂涎の的だ。そのそうりゅう型をベースとした潜水艦をオーストラリアは欲しいのだ。既にフランスとドイツの企業が手を挙げているというのにオーストラリア政府は日本政府に共同開発を打診するというフランス、ドイツとしてみれば苦々しい状況だ。それほどまでにオーストラリアは日本の潜水艦技術が欲しいのだ。
少しだけ脱線する。
アメリカ海軍は機雷の中をくぐり抜けるイルカたちの調教を行っている。これにはなぜか動物愛護団体はダンマリだ。漁は批判するというのに軍事目的でのイルカへの虐待は見て見ぬふりをしている。勿論、アメリカ海軍もイルカを殺したいわけではなくて、イルカの能力を駆使したほうが機雷に対しては有効だと考えた上だ。実戦で使われたという話はまだ出てこないが、それが現実のものとなればイルカは命がけの仕事となることだろう。機雷群の中をイルカは進まないとならないからだ。確かに人間が操縦する小型艇よりもイルカの方が機雷をスイスイ避けるとは思うがたった1度のミスでイルカは爆死する。イルカには何の罪もない。
上記のイルカの軍事利用よりも(そもそも大きさの違いで呼び分けているだけだが)イルカやクジラ、つまり海洋哺乳類を大量に殺していると思われる軍事行動がある。潜水艦のアクティブソナーだ。アクティブソナーが響く海をダイバーが録画した映像が以下のものだ。
海中、軍港近くなどでは特に多く聞こえる音だ。潜水艦や駆逐艦などが発するアクティブソナーは映像のような音を発して反響した相手の位置を特定する。これがイルカやクジラの方向感覚を麻痺させると言われている。なにしろ何時間でも数十キロ先も届くこの音が一定の間隔で響いてくるのだ。海洋哺乳類の体内のセンサーが狂うというのも頷ける。人間でも何時間も聞いていたら何か支障が出そうだ。どこからともなく響き渡るこんな音を延々と聞き続けたイルカやクジラたちは群れの中でのコミュニケーションもままならないことだろう。
よくイルカやクジラが海岸に打ち上げられると地震の前兆のように伝えられる。それは海洋学の専門家も磁場の研究者も否定している。そんな可能性を感じるようなデータは無いというのだ。単にたまたま打ち上げられたクジラがいたとき、その数日後に地震が起きたことがあったが故にそういうオカルトめいたことが広まったようだ。実際は海洋哺乳類が海岸に打ち上げられることと地震との因果関係は証明されていないどころか専門家たちは否定しているのだ。単に群れごと疲労で海岸に打ち上げられたという仮説もある。一番多かったと分析されているケースは鯨類の方向感覚が狂って海岸に打ち上げられたというものだ。その方向感覚が狂う要因はこれまた疲労、そして寄生虫、近年なにより有力な説は潜水艦のソナーだ。つまり動画にあるようなアクティブソナーがイルカやクジラを混乱させているという説だ。
例えば大震災があった地域、そういった大災害のときにはその国の政情も不安定になるものだ。現にこの日本でさえ、素人感漂う民主党政権だったということもあるだろうが首相がどこにいるのか見えてこなかったり官房長官が原発事故が起きているというのに「直ちに~~」とよく分からない言動を繰り返していた。そういう時は日本の周囲を米、露、中の原潜が隠密行動ながら大挙してアクティブソナーを撃ち合いお互いを牽制し合う。そんなソナー合戦に巻き込まれた鯨類たちは海の底に沈んだり海岸まで漂流したりする。そんな海岸に打ち上げられたイルカやクジラたちがまたしても次の地震という科学的ではない噂を広め、ちょうど余震があったりするとそのオカルト肯定派が元気になる。実際は方向感覚を失ったイルカやクジラたちは原潜同士の小競り合いの犠牲者たちである可能性が高い。
そんな鯨類キラーとも言える潜水艦を新造したいときには日本へラブコールを送るオーストラリアが日本の捕鯨については環境テロ組織に与してまで批判している。オーストラリアはクジラを大量に殺すかもしれない兵器を作るというのに捕鯨について叩き続けている日本の協力を仰いでいるのだ。酷いダブルスタンダードだ。動物愛護団体も潜水艦やイルカの軍事利用には大した動きを見せていない。アメリカやオーストラリアの軍や政府を批判するとそもそもの寄付金集めに悪影響が出るからだ。政府や軍批判はすなわち愛国心への攻撃とも捉えられかねないので手を出さないのだ。だから寄付金にはあまり支障が出ない日本叩きを盛大にやる。本当はイルカやクジラのことなんて心配をしていないんじゃないだろうか?そんなイヤミも言いたくなるほど矛盾だらけの何を愛護しているのかも怪しい愛護団体ばかりだ。
オーストラリアは鯨の命を心配するのならば先ずは潜水艦の運用を停止するべきであり、日本を歓迎して新造艦を建造するべきではない。シーシェパードも日本の調査捕鯨船を攻撃するよりもオーストラリアのこの新造艦を攻撃対象にするべきだ。オーストラリア政府もシーシェパードもソナーの音は聞こえない耳なんだろうか?そんな耳があるのならばイルカやクジラたちに分け与えてこその動物愛護だ。
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