マレーシアの裁判所は8日、同国にあるインド・カレー店「マックカレー」の店名について米ファストフード大手マクドナルドが商標権を侵害していると訴えていた裁判で、マクドナルドの訴えを退ける判断を下した。
裁判は8年前から続いていた。マクドナルドはカレー店名「McCurry」の「Mc」部分が、商標でもある「McDonald's」の「Mc」に類似していると訴えていた。
マックカレーのオーナーは、「8年にもわたった裁判がやっと終わって、ホッとしている。だれもマックカレーとマクドナルドを間違える人なんていない」と話している。
一方、マクドナルド側も、裁判所の判断を受け入れている。
ソース元:
CNN
McCurryのオーナー夫妻は、大企業の傲慢かつ理不尽な言いがかりに8年もの長きに渡り振り回されて気の毒だったとしか言いようがない。
これがMcCurryのロゴ(看板)、これをマクドナルドと勘違いする客がいるとマクドナルドは本当に考えたのだろうか?
そもそもマクドナルドがMcの使用に関して権利を主張することが妥当とは思えない。マクドナルドが存在する以前からMcは存在する。
Wikipedia ― 「マック(Mc)」より
マック、マク (mac) は、ゲール語(アイルランド語、スコットランド・ゲール語など)で、本来は「息子」を意味した言葉。ただし、現代のアイルランド語やスコットランド・ゲール語ではその意味では使われず、姓の一部としてのみ使われる。
本来は父称に使われ、たとえば、ケルト神話の神であるマナナン・マクリル (Manannan Mac Lir) は「リル (Lir) の息子のマナナン」を意味する。なお、Macの意味は「~の息子」だと言われることがあるが、文法的には正しくない。Mac LirのLirは属格で、こちらが「リルの」を意味する。
つまり苗字でMcとついた場合は、本来の文法的には正しくはないらしいが「~~~の子孫」という意味らしい。
マッキンリー (McKinley) さんは、Kinleyさんの息子ということかな。
だからこそ、マッカーシー (McCarthy) 、マックイーン、マックィーン (McQueen) 、マッコイ (McCoy)などの苗字があるわけで、マクドナルド (MacDonald, McDonald) もそのひとつ。
マクドナルド自体は別に珍しい名前でもなんでもないわけで、例の「M」のロゴマークの形状が似ているのならばともかく、店名にMcがあることで店を訴えるなんて大企業の暴力だ。
ちなみにMcCurryの店名の由来は、「マレーシア・チキン・カレー・レストラン(Malaysian Chicken Curry Restaurant)」を短縮したものとのこと。魚の頭入りのカレーが人気だとか。フィッシュヘッド・スープと呼ばれることも多い、ミジンコも東南アジアでは必ずと言ってもいいほど食べるカレー(スープ)。
ん?Malaysian Chicken Curry ではなくて、Malaysian Fish Curryだったら、こんな騒動に巻き込まれなかったものを・・・・・。
で、マクドナルドはマッキントッシュはOKなのかな?
マッキントッシュ (Macintosh)は、リンゴの品種のひとつであるマッキントッシュ (McIntosh)にちなんでいるので当然マクドナルドを意識したわけではないだろうけれどさ。
大企業が使う「Mac(Mc)」は気にならないのに、マレーシアのカレーレストランへは訴訟を起こすとは、単純に世界に向けて「マックを使うんじゃねぇぞ!」って牽制しているってことかな。
[1回]
PR