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藤井裕久財務相は、就任直前の16日午後、外国為替市場の円高傾向について「緩やかな動きであれば介入には反対だし、介入できない」と述べ、現時点では市場介入に否定的な考えを表明した。国会内で記者団の質問に答えた。
財務省幹部は為替介入についてコメントを控えるのが通例で、藤井氏の発言は異例。発言が伝わると、1ドル=91円近辺で推移していた円相場は、瞬間的に約50銭急上昇した。
財務相は17日未明の記者会見でも、市場介入について「為替は自由経済の牙城。常識的な範囲ではあり得ない」と述べ、否定的な認識を重ねて示した。
円高が経済に悪影響を及ぼすとの見方については「輸出産業にはそうかもしれないが、日本経済全体や物価を総合的に見なければいけない」と語り、輸入価格の下落など好影響も考慮すべきだとの認識を示した。「円高の良さは非常にある」とも語った。
藤井氏は「投機資金が入って乱高下したときには考えなければならない」と述べ、円急騰時の介入には含みを残した。
ソース元: 47NEWS