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中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)の幹部らが2004年10月中旬、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の事務担当者で、小沢氏の私設秘書だった石川知裕衆院議員(36)に5000万円を手渡したと東京地検特捜部に供述し、石川議員がその直後に、同額の現金を同会の銀行口座に入金していたことが、関係者の話で分かった。
同じ時期には、都内の土地を同会が購入するための資金として、石川議員が入金手続きをしていることから、特捜部は同会の土地取引との関係について調べている。
関係者によると、水谷建設の元幹部や幹部は、特捜部の09年1月以降の事情聴取に対し、04年10月中旬に都内のホテルで、石川議員に現金5000万円を渡したなどと供述したという。
これに対し、石川議員は、特捜部が09年12月27日に行った事情聴取の際、同社からの資金提供を否定したとみられる。しかし、水谷建設側が5000万円を渡したとした直後に、石川議員が同額の現金を同会の口座に入金していたことがわかった。
石川議員が入金した5000万円が水谷建設の提供資金だった場合、同会は企業献金を受けたことになる。政治資金規正法は資金管理団体への企業献金を禁止しており、同法違反にあたる。
また、同会の04年分の収支報告書の収入欄には、同年10月に5000万円の寄付があったとの記載もなく、報告書の不記載にもなる。
一方、同会が04年10月に東京・世田谷区の土地を約3億4000万円で購入しながら、土地代金を収支報告書に記載していなかった問題では、石川議員が特捜部に「小沢先生から4億円を受け取り、土地代金に充てた」と供述。同月中旬以降に、1000万~5000万円程度に小分けして陸山会の複数の口座に入金していた。特捜部では、入金の時期が重なることから、今月に再度行う方針の石川議員の事情聴取で、水谷建設側が提供したと供述した資金と土地代金の関係についても追及するとみられる。
水谷建設側が資金提供を行ったとしている04年10月には、国土交通省東北地方整備局が発注した胆沢(いさわ)ダム(岩手県奥州市)の「堤体盛立工事」を、鹿島などの共同企業体(JV)が約193億円で落札し、水谷建設などのJVが下請けに入っていた。
西松建設の違法献金事件を巡る小沢氏の公設第1秘書・大久保隆規被告(48)の初公判で、検察側は「西松建設の東北支店の担当者が大久保被告から『胆沢ダムは小沢ダムだ』と言われた」と指摘していた。
陸山会側への資金提供について、水谷建設総務部は「一切答えられない」とコメント。小沢事務所は「そのような事実は全くない」としている。
ソース元: Yomiuri Online