あの「トランスモーファー」と同じスタッフが製作しているという事実を無視するわけにもいかず2年ほど悩んだ末にレンタル。今回は珍しくDVDを購入していない。なんだか手元に置いておくには危険な感じがした。変な呪いとかかかっていそうだったので・・・・・。
言うまでもなく、この作品はミジンコが世界で2番目に嫌いな映画監督ローランド・エメリッヒの「紀元前1万年」からインスパイア(←エーベックス風味)されたもの。元々、大嫌いな監督の飛行機で何度か観てその度に機内食がマズくなった作品を更に低予算でパクった作品なんてどうやって期待すれば良いというのか?それでも結局は観てしまう自分はなにかの病気なのだろう。誰か俺を止めてくれぇぇぇぇ!
ストーリー的には観るべきものは全くなし。よくあるタイムスリップもの。まぁ、強いて挙げれば冒頭3分でタイムトラベルを実現させた博士が「7,500万年前に飛んでもらう」と言うところ。いきなり2,500万年のサバ読み発覚。この作品、原題でも「100,000,000BC」なので「紀元前1億年」のはず。つまり製作者たちは脚本と映画タイトルの矛盾を知らんぷりしたってこと。その大雑把さがさすが「トランスモーファー」を作った猛者たちだ。
なんでも数十年前のプロジェクトで、タイムトラベルに挑んだ27名の隊員たちが現代に戻って来られなくなったために、現代に戻ってくる方法を確立した米秘密機関と海軍特殊部隊シールズの共同救出作戦が・・・・ってストーリーのまんまを書いているのだが、目をつむったとしてもシールズの隊員たちがただのチンピラにしか見えなかった。
ともかく7,500万年前に行ったシールズたちが途中恐竜にパクパクと食べられたりしつつも、前回取り残された原始人化した要救助者たちを発見する。むしろ原始人化した人たちのほうが恐竜たちと互角に戦っており、シールズがただの足手まといとなる。
どうでもいいが7,500万年前の光景が高尾山がロケ地かと思うほど現代の木しか生えていない。申しわけ程度に小道具のジュラ期に生えていましたよ~と言いたげな草が少々道に落ちていた。
原始人組は結局4人しか生き残っておらず、その4人全員がその時代で数年間のサバイバルをしただけあって現代人にはない体力を備えていた。
この体力が一応複線らしく、現代にうっかりチョンボでデカい肉食恐竜と一緒に帰ってきちゃった原始人組&隊員たちの強みとなる。隊員たちは折角帰ってこれたのに恐竜にペチャンコにされてしまうのだが、原始人組は走って逃げると恐竜をおびき寄せられるくらいの脚力。自分たちがオトリとなって恐竜を誘導しているのだが途中で恐竜に無視されたりする。恐竜もイライラしていたんだろうがもうちょっと人間を立ててやって欲しい。
途中1950年代あたりから援護の装甲車両1台が若かりし頃の博士とタイムトラベルしてやってくるのだが恐竜に尻尾ではたかれていた。なんのために来たんだ、あの装甲車・・・・・。
まぁ、ともかくギャーギャーワーワーやって一件落着。
ラストは原始人組の主演級(誰が主演だったのか不明)のカップルが手をつないでトンネルの向こうに去っていくのだが、恐らくただの通行人のホームレスらしきお方がしっかりと写っていた。3分前まで恐竜が大暴れしていたというのに・・・・・。ハリウッド映画などはこういう撮影のときに市警の協力を得て交通規制などを行うのだろうが、どうもこの作品の場合は人が少ない明け方を狙って道路やトンネルで撮影した模様。ちょっとせつない。
[6回]
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