記事タイトルのとおり。このブログでは今後、山田農水相の掲げる方針には全て反対していく。理由は至って単純。長く生きてきても人としての最低限の礼儀や作法を身につけていなかった者がなにをかを主張したところで響かないからだ。そういう人間の言い分は一見正論に見えても後々詳しく調べてみると穴だらけ矛盾だらけってことを散々見てきた。ミジンコにとっては山田なる農水相はもうそんな部類の人物なのだ。
その理由は以下のとおり。有志の方から教えていただいた動画がコレ↓
長い動画だが要約すると「パチンコ産業を国が守れ」と山田農水相は主張したのである。呆れてモノも言えない。
宮崎の畜産農家が危機に直面していたときに、この人物は農水副大臣だった。当時の農水大臣の赤松、そして副大臣たちの対応の遅さが事態を悪化させたというのに、後から種牛を殺せー殺せーの大合唱。このブログで何度となく指摘している政府の愚だ。
しかし、この山田農水相、パチンコ屋は守りたいらしい。苦笑いも出ない。
政府方針と宮崎県の見解が異なり、どちらが正しいのかの判断に数日を要した。ミジンコの結論は政府が間違っているだ。
政府が殺処分すべきと判断した民間業者の種牛を今の時点で殺す必要性を感じないからだ。これはウィルスの専門家ですら議論が分かれるだろうし、議論しても平行線でしかないとミジンコは捉えている。「たられば」で語るしかない要素が多すぎる今まで誰も経験していない事態なのだ。杓子定規に既存の法律に照らし合わせて、民間の畜産業者が数十年の蓄積を放棄するようなことをするべきか否かという話なのだから。
なぜか初動では牛歩戦術並みに遅かった政府の対応が「宮崎の種牛を殺処分するべし」というフェーズに移行したら、やけに政府がイキイキとしてきたのがミジンコの最大の不信感だ。
そして前農水省・赤松、そして現農水省・山田とどうにも信用し難い農水大臣のリレーでは政府方針が正しいとは到底思えない。
決定打は昨日のことだ。
「種雄牛(=種牛)を守って欲しいという嘆願書です」(東国原知事)
「そこに置いておいて」(山田農水相)
宮崎県民からの嘆願書を受け取りもしないで
「そこに置いておいて」だと?
こんなヤツが 「宮崎県は口蹄疫の国家的危機管理に対する、危機意識があまりにも無さすぎる」と述べているのだ。危機意識が希薄だった政府のことは棚に上げてなんでか責任を宮崎県のみに押し付けている。口蹄疫が発症したことが確認された後に外遊に行った農水相やなにも動かなかった副大臣たちには危機意識があったとでもいうのか?
そして更に宮崎県が口蹄疫対策について隠蔽処理をしたかのような報道まで出る始末。
しかしながら実際にはこういうこと↓なのだ。
口蹄疫疑い未報告、東国原知事「対応は適切」(読売新聞)
一部抜粋:
県畜産課の岩崎充祐家畜防疫対策監も同日、記者会見を開いた。問題の牛は、殺処分前日に異常はなく、当日は上あごの歯茎に帯状の発疹(ほっしん)があったものの、潰瘍(かいよう)など口蹄疫の特徴的な症状はなかったと説明。県の家畜防疫員と県対策本部が協議し、口蹄疫ではないと判断して処分したもので、対応は適切だったと主張した。
さらに、6月30日に農水省からこの牛について問い合わせがあり、岩崎対策監が報告。7月1日に同省動物衛生課の担当者から「対応に問題ない」との趣旨の回答を得たとした。
これのどこが隠蔽工作なのだろう?
宮崎県はこの一連の出来事で宮崎県が隠蔽を図ったとしたマスコミ各社を訴えるべきだ。なにか恣意的なことで一斉に宮崎県叩きが起きたとミジンコは見ている。宮崎県には毅然とした態度で臨んでもらいたい。
更に、山田農水相の言う「危機意識」についての矛盾にも触れておきたい。FAO(国連食料農業機関)の見解と政府見解が異なるのだ。どちらが国際的な基準を持ち合わせているのかは言うまでもないことなのだが・・・・・。
【ジュネーブ=藤田剛】国連食糧農業機関(FAO)の主席獣医官のファン・ルブロス氏は29日までに、日本経済新聞に対し、宮崎県で口蹄疫(こうていえき)に感染した可能性がある種牛が全頭殺処分されることに関して「慎重に対応すべきだ」と述べた。
理由について同氏は「殺処分は感染の初期段階では非常に効果的だが、すでに拡大した今は長期的な視野を持つ必要がある」と説明。「殺処分は(畜産)資源に大きな損失をもたらす」とも語った。
FAOで家畜感染症問題を統括する同氏は、宮崎県の口蹄疫は「先進国ではこの約10年間で最悪」と指摘。
2001年の英国での大流行に次ぐ規模で、「中国などで発生したウイルスとほぼ同一。いつ極東から世界各地に広がってもおかしくない」と警鐘を鳴らす。
日本が開始したワクチンの接種については「メリットとデメリットがある」としたうえで、「接種から効果が出るまで何日もかかるうえ、流行しているウイルスの型に合わないと十分な効き目はない」と指摘した。
FAOは4月末の段階で口蹄疫の大流行について警告を出していた。日本政府の対応に関しては「評価は難しいが、感染が広がってしまったことは事実で、将来に備えて対応策を見直すことが重要」と語った。 (日本経済新聞5月29日の夕刊より)
山田農水相はさも現時点での殺処分が国際的な常識のように語っているが、FAOの見解とは全く異なる。FAOはむしろ殺処分の感染拡大後の効果を疑問視した上で、政府には慎重な対応を促しているのだ。つまり今更種牛を殺したところで感染拡大予防としては遅い上に何十年もかけて築き上げた畜産資源の損失は甚大であるので慎重にいきましょうと整合性のあるアドバイスをくれているわけだ。
いやはや、なんでここまで政府は殺処分にこだわり始めたのだろう?
>FAOで家畜感染症問題を統括する同氏は、宮崎県の口蹄疫は「先進国ではこの約10年間で最悪」と指摘。
これだけ「日本政府の初動が遅いのが悪い」と言われているのに政府はピンとこないのだろうか?鈍感にもほどがある。
そんなFAOの感染症を統括する責任者に信頼されていない政府決定をどうにも支持はできない。
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