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先日、「おくりびと」がオスカーを受賞した報道でどうにも気になって忘れられないことがある。
TBSのニュース23の後藤キャスターが、本命はイスラエルのアニメーション映画だったこと、下馬評では「おくりびと」は苦戦していたといった情報に触れて「(有力候補を)差し置いて・・・(のおくりびとの受賞)」とコメント。
アカデミー賞はコンペティションなのだから、「差し置いて」は無いと思う。
勿論、ノミネート5作品の本命、大穴などは噂はされるものの、オスカーは大抵は本命が外れることでも有名。
その為、前評判で本命視されることを嫌う候補者たちも多くいるほど。
ノミネート作品の5作品のどの作品もが素晴らしい作品であり、当たり前だけれど、全てのノミネート作品に受賞の権利があり、どの作品の受賞でも本来はサプライズではないはずなのだ。
「差し置いて」は言葉の使いどころが余りにも間違っている。
映画大好きな身としては、素直に「おくりびと」の受賞は嬉しくて、受賞のニュースを探してチャンネルをザッピング。そうしてキャスターから聞いた言葉が「差し置いて」だったもので非常に残念だった。
「おくりびと」はTBSも製作に参加している作品であり、TBSのニュースキャスターの発言にしては意外なコメントではあった。
ミジンコとしては、そもそも映画に上下をつけること自体がナンセンスだとは思う。
ただ、製作者たちのモチベーションにつながり、結果、良質な作品が増えるのならば、アカデミー賞などのコンペティションがあることのプラス効果は確実にあるとは思う。