つい最近、ここのところ少しばかり世間の評価が上がっていたと思われる前ナントカさん(←存在感が薄いことへの皮肉としてよくネットで見かける呼ばれ方)こと、前原外相がクリントン国務長官との会談上にて、米国産牛肉の輸入制限問題について、「月齢制限緩和を一つの可能性として検討し、できるだけ早く方向性を出したい」との意向を表明した。詳細はこちら→
輸入牛肉の月齢制限緩和を検討=前原外相、米国務長官に表明(ウォール・ストリート・ジャーナル 日本版)
このブログで何度となく指摘しているが米国産牛の輸入は安易にすべきではない。月齢制限という最後の防波堤すらも決壊してしまったら国民が抱えるリスクは大幅に増大する。それでもこのブログで今までのようにすぐさま政府批判をしなかったのは、尖閣問題での米軍の援護があるとする交換条件としての前原外相の駆け引きを責める気にはなれなかったから。中国との軍事衝突も有り得るかもしれない状況下での米国との外交として、前原大臣の苦悩があったのだと考えた故に脊髄反射的にこの米国産牛への対応を批判しなかった。
ところがどっこい、なんでこういうことになるのか理解できないのだがこうなった。
尖閣諸島沖での衝突事件、逮捕の中国人船長を釈放へ(asahi.com)
日本政府には馬鹿しかいないのか?地検の判断だけでこうなるわけがないじゃないか!政府は那覇地検や福岡最高検に責任を押しつけるべきじゃない。地検が外交を判断?そんなわけないじゃないか!
ここで中国人船長を釈放してしまってはなんの取引も成立しないじゃないか。これではただ単純に日本は尖閣諸島を手放したと中国人は捉えるだろうに。海上保安庁の船に体当たりした容疑者が結局は「日中関係を考慮」とやらで釈放された。
フジタの社員4名が釈放されていない現時点で、事件時のビデオも公開されないまま、米国産牛の輸入緩和という約束を閣僚級会談で行った後にだ。これでは日本支援を積極的に表明した米政府もハシゴを外されたようなものだ。まだ米国は牛肉がもっと売れるというメリットがあるが日本は国民の食の安全性が悪化した上に尖閣諸島での漁もおぼつかなくなる未来が待っている。領土も失い、食品の安全性は低下。これでも暴動を起こさない理性ある国民を政府がコケにしているカタチだ。
民主党政府になってから随分と色々と指摘・批判してきたが今回の件では脱力感を感じる。今後もこんな国家に納税して社会貢献をしようという気が随分と失せた。すぐにでも解散総選挙を願ってやまない。あと3年も我慢できる自信がないのだ。
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