どんな体型だろうと、それはその人の個性ではあるとは思いつつ、この10年での米国のメタボ増加が凄まじ過ぎると余計なお世話ながらも心配は心配。
とにかく米国では肥満の人が増えた。
それも日本でいう肥満、つまりちょっと太めといったレベルではなくて、二人が並べる「動く通路」や「エスカレーター」が完全に塞がるほど横幅のある人たちが増えた。
ミジンコが学生の頃はアメリカはこんなに肥満大国では無かったし、ほんの10年前を考えても、アメリカは、ここまで街の光景が変わるほど肥満の人は多くなかった。
この10年でジャンクフードがいかにアメリカ社会に浸透したのかがよく解る。
前回の記事でジャンクフードをドカ食いする自分を書いたが、ミジンコの場合はせいぜい、年に数回~十数回のドカ食い。それを習慣的に行っていたら、体重百数十キロの大人の出来上がりだろう。
余りに肥満率の増加が著しいので、ニューヨーク市は条例でメニューにカロリーも表示することを飲食店に義務づけた。
条例施行されたとき、それは即ち、それまで「ダイエット食」だと思われていたチキンサラダが800kcal以上あることが判明した瞬間だった。
そのくらい平均的アメリカ人はカロリー計算に無頓着だったと言える。
知識層や“高い”ダイエット食を買える富裕層だけがスリムな体型を維持するなんて雑誌記事を何年か前に読んだことがあるが、本当に現実のものとなっている感がある。
アメリカにいると、気をつけていないと、1日の総摂取カロリーであるべき2400kcalが一食でオーバーする。
今、肥満のアメリカ人たちも本当に不摂生な生活を続けているという場合よりかも、社会がそうさせてしまっている感もある。
とにかく、なんでもデカいし、クリームだのシロップだのが間違ってかけられたのかと思うほどかかった食べ物が多い。
蕎麦が健康だと言って天ぷら蕎麦をオーダーするのがアメリカ人なので、先ずはなにがどの程度のカロリーなのかの教育が大切なのかもしれない。
なにが悲劇かと言えば、前述の雑誌記事のように、恵まれているであろう人々は健康的に暮らして、中流層以下の家庭ではメタボ増加&成人病増加という構図が出来上がっていること。
米国の肥満率の上昇は既に様々な取り組みがなされているものの全く改善されていない。
10年後には金融破綻ではなく、多大な人的損失でアメリカが破綻するなんてことが本当にあるかもしれないと感じる。
皆さんもアメリカに行くと実感することだろう。今のアメリカ社会の肥満の人の多さはきっと驚く。
そこにはアメリカのテレビドラマや映画では写らない光景がある。
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