【カイロ=大内清】騒乱が続くリビアでオベイディ公安相が22日夜、反体制派に合流するとして辞任を表明、軍部隊に対し、最高指導者カダフィ大佐(68)への反乱を呼びかけた。中東の衛星テレビ局アルジャジーラが、声明を読み上げる公安相の映像を放映した。政権中枢からも公然とカダフィ氏排除の動きが出始めたことで、カダフィ政権はますます危機的な状況に陥っている。
軍出身のオベイディ氏は一連の反体制デモ発生後、デモ隊に対する外国人傭兵(ようへい)部隊の投入に反対したとされる人物。同国北東部の部族出身で、東部住民や軍に影響力があるといわれる。オベイディ氏は辞任後、中東の衛星テレビ局アルアラビーヤとの電話インタビューで、現在は北東部にある第2の都市ベンガジにいることを明らかにした。
カダフィ大佐は同日夕、国営テレビで1時間以上にわたり演説、「国を去ることはない。死んで殉教者となるまで(国を)導く」「最後の血の一滴まで戦う」
「(中国の)天安門事件のようにデモ隊を叩きつぶす」などと述べ、改めて退陣や亡命を否定した。
その上でカダフィ氏は、「(自分が去れば)米国が占領に来る。リビアをアフガニスタンやイラクのようにしたいのか」と絶叫、自らの権力維持を正当化するとともに、デモ隊に対する武力行使の停止を求める国際社会の圧力に屈しない姿勢を示した。
また、一連の反体制デモは外国勢力の陰謀だと主張し、「事実がねじ曲げられて伝えられている」と、外国メディアを非難した。
一方、22日夜に緊急会合を開いたアラブ連盟(本部カイロ)は、リビア政府が反体制デモ隊の要求に応じるとともに、国民の安全を保障するまで、同連盟のすべての会合への参加資格を停止すると決めた。3月に再び会合を開き、リビア政府の取り組みを検討するとしている。
ソース元:
msn 産経ニュース
カダフィ、最期の最期で中国共産党にとって猛烈に痛い発言。狂犬カダフィの性格からして、本当に中国共産党のように自国民を虐殺すれば暴動は鎮圧できて政権が維持できると信じているか、それとも自分が死ぬのならば世界中の独裁者たちも巻き込んでやるってことなのか、その両方か。
バーレーンにしろ、リビアにしろ、結局のところ、最後に頼っているのが傭兵たちってところが独裁政権の脆さを物語っている。しかもアフリカ各国から調達した傭兵たちでお世辞にも統制が取れている兵士たちとは言えない。傭兵としての務めよりも略奪に参加した方が金儲けになるのならば進んでそっちを優先するような集団だ。だからこそ怖いとも言える。簡単にその国のデモ隊に発砲する。
カダフィが例に挙げた天安門事件、よくよく考えると、いやよく考えなくとも、人民解放軍が自国民を虐殺したってことだ。そういう指令を拒否した兵士もいたのだろうが情報統制により今は無かったことにされている。そう考えると中国の民主化は途方もなく遠いようにも感じる。
もう北アフリカ、中東と独裁政権がドミノ倒しのように崩壊していく流れは止まらないだろう。その後の勢力拡大に躍起になっているイスラム原理主義組織、欧州に流れる膨大な数の難民、長期独裁ではあったが親米政権が世界から減ることによって日本を含めた先進国は更に困った事態に陥るかもしれない。この難局に今の日本政府では頼りにならないどころか国民はハンデ戦をやるようなものだ。ハンデが政府ってところが泣けてくるがこれが現実。
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