福島原発事故がここまで悪化した原因はいくつもの要素が絡みあってはいるとはいうものの、この
毎日新聞の1ヶ月のまとめ(←素晴らしく解り易い)を読むに、やはり人災として首相の指導力の無さと東電役員の無責任さが際立っている。
(←コメント)はミジンコの感想。
東日本大震災:被災者支援出遅れ 菅政権の1カ月(毎日jp)
11日夜から、格納容器の弁を開けて圧力を下げる「ベント」に踏み切らなかったことで生まれた東電本店への不信感は深まり、官邸は首相の12日午前の視察を機に信頼を寄せるようになった吉田昌郎・福島第1原発所長に確認。吉田氏は「何とか(原発は)止められる」と説明した。
(←根拠の無い自信を示すことは後に最悪な結果をもたらす典型。)
政府関係者によると、報告を受けた首相は15日午前4時過ぎ、東電の清水正孝社長を官邸に呼んだ。「退くのか」と問う首相に清水氏は否定したが、首相は説明を信じられず東電本店を急襲。「撤退などあり得ない。日本がつぶれる」とクギを刺し、政府との統合本部を東電に設置。細野氏に常駐を命じた。首相を迎えた東電社員は「激励に来てくれると喜んでいたら、怒鳴られてすごいショックを受けた」と落胆を隠さなかった。
(←怒鳴られてショック?落胆?そんなこと言える立場じゃないだろう!)
自民党は「総大将自ら刀を持って外に行くのは最悪」(脇雅史参院国対委員長)と批判したが、首相は後に「放置したら原子炉が溶解し、アメリカが(原発を)占領しに来るぞ」と周辺に漏らしている。
(←その占領すると菅直人に疑われたアメリカ軍は被曝のリスクを犯して多くの日本人を救っている。正直いって今回ばかりはこの時点でアメリカ軍が(するはずはなかったが)原発を占領してくれていた方がここまで事態は悪化しなかったはずだ。)
統合本部設置後、東電は官邸との意思疎通を欠かさず、情報の流れは良くなったと政府関係者は指摘する。しかし、官邸側の東電への不信感は根強い。震災後最大の余震が宮城県などを襲った7日深夜、官邸には首相や枝野氏、東電には細野氏が駆けつけた。だが、間もなく細野氏は官邸に伝えた。「統合本部には東電の役員は誰もいません」
(←東電役員はこの未曽有の危機になにをしていたのだろう?副社長だけで十数名はいると聞いているが一人くらいは会社と政府とのパイプ役を名乗り出る役員はいなかったのだろうか?この東電役員の職務放棄については後ほど刑事罰としての追及が妥当だ。)
原子炉が溶解するとアメリカが原発を占領するという論理が理解できない。どういう意図で菅直人は占領されると言ったのだろうか?
当たり前だが原発を放置しないという考えは当然として、当初は菅直人はアメリカ軍の原発への侵攻を警戒していたということだろうか?う~ん、よく解らない思考回路だ。
もう菅直人は外国人献金問題然り、数々の失策然り、首相を辞任すべきことを何回もしでかしている。それでも菅直人が首相を続けられている理由は一重に震災と原発事故で今はトップを変えるどころではないだけのことだ。それを解っていないのは日本で菅直人だけかもしれない。
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