この数週間、猛烈に忙しかった理由は地球にとってはプラスなことばかり。太陽光発電技術に関してのブレイクスルー(画期的な技術向上)、まぁ、技術革新と言っても差し支えないほどのニュースが自分ところの会社からも友人たちの会社からも聞こえてきたこと。こういう技術革新の不思議なところは技術革新が世界各地で同時多発すること。地球に意思があるかのようにある時期を境にして、数々の研究所にて画期的な発明が同時期に生まれるときがある。
日本では大震災以降、本当に暗いニュースが多い。しかもそのほとんどが人災によるもの。東北大地震は自然災害ではあったものの、その後の東電の対応や国民の命よりも政局を優先した馬鹿政治家たちによって日本は打ちのめされている。
最近よく聞く話がある。「落ち込みたくないからテレビをつけない」とか「イヤなニュースばかりなのでニュース番組を見ない」といった声。その気持ちは分かる。ミジンコはこういうブログをやっている手前もあり、そして人の前で話す機会も多いので時事ネタくらいは知っておかないという気持ちもありニュース番組は見るが、確かに東電の役員や政治家たちの顔なんぞ見たくもない。
しかも、そのニュース番組の司会者もコメンテイターも未来を予測する力を微塵も感じさせない感性の持ち主ばかりで口を開けば「嘆き」と「口撃」ばかり。国の将来の方向を見据えて、更に未来のために「今なにをするべきか」の提言をする者の少ないこと少ないこと。要は提言ができない程度の知識と分析力なのだ。
放射線被害の報道を見て、更に2chなどの書き込みを見ても絶望的な意見が多数派。そりゃ放射線被害を食い止められないのならばそうだろう。
しかし、技術は必ず進歩する。原発事故以降、原発の代替としての再生可能エネルギーへの注目度は高い。
それでも原発が生み出していたエネルギーの代替となるにはまだまだ課題が多いとの報道ばかりだ。例えば、原発1基分を太陽光発電でまかなうには山の手線の内側に丸々太陽光パネルを敷き詰めなければ賄えないといった話。ずっとそういうわけじゃない。太陽光発電についての発電効率の技術革新は目覚しい。素材分野の発電効率がアタマ打ちな期間は確かにあったがまた進歩し出した。パネルの配置の仕方(例えば植物の葉は最も効率良く太陽光を吸収する配置であり、それを応用など)、可動式のパネルの進歩などなど、ずっと進歩し続けている技術に対して悲観的な見方をするほうがおかしな話だ。
太陽光だけではなく、太陽熱発電の進歩はめざましい。各家庭に太陽光パネルの設置が進み、産業界に充分な電力を供給するためのプラントとして太陽熱発電所の増設ラッシュが起きれば、それこそ本当に原発が不要な世界になる。それに何百年もかかるわけでもなし、せいぜい20~30年もかからない話だ。原発の普及よりも時間がかからない。
そこに風力、地熱など、これまた進歩し続けている技術が加わり、スマートグリッドが普及すれば脱原発は非現実的な話ではない。現実的ではないのは「今すぐ止めろ!」と知識もなしに叫ぶ最近増えてきた反原発派やなんとしてでも原発の有用性をアピールしたいのか計画停電を画策している一部電力会社。いきなり原発をすべて止めては代替エネルギー開発にさえ支障が出る上に経済が更に下降する。かといって永遠に原発を人類が使い続けるようにと脅迫めいたことを行う電力会社も愚か過ぎる。どんなに「電気が止まるよ~」と脅したところで福島原発後ではそれは説得力を持たない。原発事故を再度経験するくらいならばどんな選択肢でも受け入れるのが今の日本人だ。遠い日本で起きた原発人災を見て欧州や米国などの原発推進国が今どれだけ後悔し悔い改めようとしているのかはニュースを見れば明白だろう。もうこの脱原発の流れは止まらない。原発推進派は諦めが肝心だ。そのまま自然エネルギー開発に鞍替えするのならば昨日の敵は今日の友、東電であろうが歓迎だ。世界が安全で便利であることを追求すればいいだけの話だ。
更に除染についても今後の技術の進歩がまったくないわけではない。福島を絶望の地のように表現する向きもあるがそれが孫の代まで続かないように除染技術に投資していけばいいわけだ。なんでも諦めるのはよくない。むしろ無理だと言われていることこそ取り組み甲斐がある。ちなみに今のところ無理だと言われていた技術で本当に無理だと確定した技術はミジンコの知る限りでは存在しない。無理だと言われていたことが可能となったという話ならば数え切れないが。
放射能汚染区域の除染技術が今後まったく進歩しないと考えるほうが無理がある。国土を諦めることよりも除染を頑張った方がよほど有意義な人生だ。ミジンコは絶対に後者を取る。
復興までに30年と言われたら20年で達成するのが本来の日本人だ。技術革新も然り。代替エネルギー開発も除染技術も進歩しないわけがない。
惜しむらくは政府の愚作によって逃げなかった人々の放射線被害だ。その被害の規模は10年後でも確定できないであろうが大規模であったことは確実だろう。政府の無策っぷりによって明るい未来を見る機会を失った国民がいるであろうことは許し難い。だからミジンコは政府に猛烈に怒っている。
日本の未来をそんなに捨てたものじゃないはずなのだ。確かに今の政府や東電だけを見れば絶望的な気持ちにもなるが、いつまでも見なくちゃならない存在ではないはずだ。まぁ、あとほんの少しの我慢と思っている。
技術立国の日本が難しい技術で勝負する機会を更に与えられたのだ。これはむしろ日本人全員で闘志を燃やすべきだ。
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