『スタジオジブリは原発抜きの電気で映画を作りたい』の横断幕
う~ん、原発事故前からこういう主張をしていたのならば受け入れやすかったんだが・・・・・。
スタジオジブリの前の道は小金井の実家への帰り道なので計画停電中にもよく歩いていたのだけれど、夜になってもジブリ本社も第2スタジオ(?)も電気が結構ついていた。計画停電中も電気が余っている時間帯はそりゃ電気を使っていいわけだ。そんなことは百も承知しているのだが、周辺の節電ムードもなんのそのスタジオジブリが随分と電気を使っている様子になんとも言えない違和感を感じた。
写真のスタジオジブリの建物の背後に見える変電所の都合もあったらしく、ミジンコの小金井の実家も含めてこの地域は計画停電中でも停電が1回も無かった。JR中央線をまたいだ南側は何度も停電があったけれど。そりゃもう南側のお店や会社は苦労した。なにしろATMやレジすらも使えなくなったのだから。
23区内にあった会社と同じく計画停電を経験していない会社が言う「原発抜きの電気」に説得力を持たせるための今後のスタジオジブリの活動に期待。アニメーション制作も映画を公開する劇場もDVDやブルーレイの再生も全て電気は使うのだから。
いやはや影響力のある世界屈指のアニメ制作会社による反原発の主張は嬉しい気持ちもあるんだけれど、最近とかく増えてきたトンデモ系な反原発を唱えては逆に原発推進を勢いづかせてしまうような活動にならないことを願わずにはいられない。
勿論、脱原発は人類の責務だ。後に続く世代に負の遺産を残さない、これは当たり前のことだ。ただし、現実的な路線で脱原発後の社会がどうするべきかを唱え、先ずは自らの襟を正すこと、こういうことを踏まえた上での段階的な代替エネルギーへのシフト。この路線でないと脱原発か否かを思案中の人々への説得力に欠ける。
この路線を先ずは原発ありきでしかモノを語らない反原発派も受け入れつつ、すぐには止められない原発と上手に付き合い、更に廃炉後の燃料処理、除染までを考慮に入れて全員参加で議論することだ大事だ。
電力会社はじわじわと「電気が足りなくなるとこんな恐ろしい世界になる」とプレッシャーを与えてきている。メディアもそうだ。先週日曜夜のフジテレビの情報番組では大停電が起きたときのシュミレーションドラマを放送して視聴者の不安を煽っていた。そういう脅迫めいた「原子力発電所がないと困る!」というイメージ作りに屈しないで粛々と節電に努め、代替エネルギーへの知識を深めていくことが大事。
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