ドイツ・ハンブルクで開催中のスーパーコンピューター(スパコン)の国際会議で20日、スパコンの計算能力ランキングが発表され、理化学研究所と富士通が共同で開発した次世代スパコン「京(けい)」が1位となった。
計算速度は、1秒当たり8162兆回。2004年6月の海洋研究開発機構の「地球シミュレータ」以来、7年ぶりに日本勢が首位を奪還した。東京工業大の「TSUBAME(ツバメ)2・0」も5位に食い込んだ。
ソース元:
YOMIURI ONLINE
エイドリアアァァアアァァァァン!!!ヽ(・∀・ )ノ
皆さんご存知の例の「2位じゃダメなんですか?」以来、「京」の開発陣にとってはハンデ戦をやらされていたようなもの。政府がハンデってのはいったいどういうことなのかと・・・・・。
あの仕分け作業での一件直後にノーベル賞受賞者の方々をはじめ日本中の科学者たちからのスパコン開発を事業仕分けすることへの批判は相次いだ。蓮舫然り、仕分け人の多くが「なんでスパコン開発を止めたら日本の科学がとんでもない遅れを生じるのか」を理解していなかった悲劇だった。
ちなみにその後も年末の特番にて森永卓郎が「スパコンが2位ではダメな理由」を解説していたが、その解説が間違っている始末(*OSやソフトウェアのシェア1位争いと混同して解説)。スパコンがなんで1位を目指すべきなのかは日本では妙な捉え方をされているのではないかと心配になった。今でも心配ではある。
このブログでは何度も説明しているがもう一度だけ確認をしたい。
先ず大前提としてスパコン開発・推進は国家プロジェクトとして進めるべき、日本にとっては最重要事項であるということ。仕分け作業でのあの事件(敢えてこい言いたい)の功罪としての「功」が唯一あったとすれば、国民がスパコンに少なからずの興味を示したこと。
新薬・特効薬の開発にも、気象予測にも、とにかくありとあらゆる計算(シュミレーション)をするには速いコンピューターに任せるに越したことはない。要は世界で一番速いコンピューターに「この解答を求めよ!」と命令したときに当たり前のことだが世界で一番速いコンピューターが世界で一番速くその答えを導き出す。2番目に速いコンピューターならば2番目に答えを出す。単純明快ではあるがそういうことなのだ。
世界各国がある特効薬を開発しているとして同時に研究開発がスタートしていたとしたら世界一のスパコンを保有する国が有利なのだ。もっと極端に言ってしまえば、スタートが遅くとも世界一のスパコンのおかげでライバル国を追い抜いて特効薬の開発に成功するかもしれない。そしてその特効薬の特許権は勿論一番最初に完成させた国(企業)のものとなる。その経済効果たるやその後の10年で数百兆円を超える場合もあるだろう。
日本は悲惨な大震災に遭ったばかりだ。津波がここまで恐ろしいものだとはミジンコも分かっているようで分かっていなかった。津波を完全に防ぐことは今の人類には不可能と諦めるのではなく、スパコンを使って津波が発生したときの津波のエネルギー分散方法、住民の最も迅速な避難経路などを導き出すことは有意義なことだ。もう一人の犠牲者も出さない断固たる決意でスパコンと供に津波に屈しない計画に税金投入されてもミジンコは異論は全くない。
今の段階では荒唐無稽に聞こえるかもしれないがスパコンによって津波の犠牲者を一人も出さない国作りは不可能なことではない。想定外なんて言葉は科学の世界では言い訳に過ぎない。全部、想定するべきだ。スパコンがその大きな力になる。
いやはや7年ぶりの日本のスパコン世界一への返り咲き。また抜かれるのかもしれないが、常にトップ争いを理化学研究所や日本企業が繰り広げることに大きな意味がある。日本はこうじゃなきゃ嘘だろう。でしょ?
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