「世界侵略:ロサンゼルス決戦」が震災の影響で大幅に公開が延期になってやっと本日公開。
ミジンコは、この映画を観るために、アメリカの劇場にも行くチャンスがあっても行かず、とっくに発売されたブルーレイを買わずにいた。日本での公開の「自粛」に倣ってみたかったから。そう右へならえをやってみてこそ見えてくるものもあるのではないかと思い、自分としては“過剰な反応”だと思った「世界侵略:ロサンゼルス決戦」の公開延期に日本に住む日本人としての立場で追従してみることにした。
今となってはあれはなんだったのかと思う計画停電やその後の節電運動の一貫として劇場が映画の上映を中止・延期するというのならばもう少し素直には従えたと思う。映画館は他のアミューズメント施設に比べて映画上映という特性上、それほど電気を使わない気はするがともかく節電と言われればそこは素直に従いたかった。後でも観られる映画なのだから節電が必要なときに上映延期は仕方ないと思う。
しかしながら、どうにも「世界侵略:ロサンゼルス決戦」の延期はそういった節電対策としてなのではなくて、映画そのものの内容によるところだった模様。
実はこれも作品の内容によっては納得できる。大地震や大津波の映画を震災直後に上映するのはどうかなぁとは思う。
「世界侵略:ロサンゼルス決戦」の場合は宇宙人が地球を侵略してくるといった内容らしい。世界中の都市が壊滅的な被害を受けるといった内容が震災とリンクするといった懸念が生じた模様。
これを言うと問題発言なんだろうが、自粛のピントがズレているなぁといった印象だ。津波や地震を扱った映画ならば理解もできるが宇宙人と海兵隊との戦いを震災後の自粛に結びつけるその姿勢に疑問だ。疑問だったので自分もそのよく解らない自粛とやらを理解してみたくて公開延期に付き合いたくなったのだ。震災直後にアメリカ軍は被災者を被曝のリスクがあっても助けてくれていた。海兵隊が活躍するこの映画はむしろ危機的な状況でも諦めない海兵隊員たちを描いていてポジティブな面もある。
同じくジェームズ・キャメロンが製作した「サンクタム」という地底湖サバイバル映画も震災の影響で大幅に延期。これら2作は春の目玉作品だったがこの時期の公開までスライドされた。
なにが悪影響でなにが自粛に相当するのかを議論しても本当に人それぞれになってしまうだろう。「世界侵略:ロサンゼルス決戦」なんて震災後にトンデモないと言う人がいたとしても、それはその人にとってはそうなのだろう。ミジンコにとっては宇宙人が攻めてくる話と震災とでは全く別の話なので、そこを同じような悲劇と捉える方が難しい。どうやってそこをリンクさせるのか逆にその思考回路を教えて欲しいほどだ。「サンクタム」に至っては嵐での増水や地底湖の水といったものが津波の被害を連想させるのかと予想はしてみたが、正直いってああいった絶望的な状況からの脱出モノはむしろ勇気を与えてくれそうな気さえする。
とにもかくにも、抜け道は使わないで「自粛」というやつをちゃんと経験しておきたかった。経験した後だと、あの自粛はやるべきことだったとか、今後の「自粛議論」が出たときの参考になる。今回の「世界侵略:ロサンゼルス決戦」を約半年後(4/1公開予定が9/17に延期)になったことを日本でしか観る術が無かったものとして体験してみて思うのは・・・・・思うのは・・・・・本当に特になにかの効果があったとは思えないということ。「世界侵略:ロサンゼルス決戦」が公開延期となって救われた人々がいるのかどうか、数字として出しようがない。こういうオバケみたいな数字を気にして生きるのは大変だ。
配給会社としてはとにかくクレームを恐れたのだろうと同情もしている。面倒な世の中なのだろう、ミジンコが知っている以上に。
自粛ってのは恐ろしい言葉な気もする。線引きが曖昧な上に、自粛をしなきゃしないで色々と面倒なことが起きるのだろう。自粛とは行くも地獄、戻るも地獄ってな感じさえする。
ところで「世界侵略:ロサンゼルス決戦」が日本公開前日にアメリカに出張を入れられているミジンコって・・・・・・。
ウガーーーッ!!!ヽ( `皿´ )ノ
[8回]
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