オバマ米大統領が12日朝にホノルルで開く環太平洋経済連携協定(TPP)交渉9カ国の首脳会合に、
野田佳彦首相が招待されない見通しであることが11日わかった。9カ国が積み上げた交渉の成果を大枠合意として演出する場に、交渉参加を表明したばかりの日本は場違いとの判断が背景にあるものとみられ、TPP交渉の厳しい「洗礼」を受ける形だ。
日本政府の一部には、野田首相がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議前に「交渉への参加」を表明すれば、TPP首脳会合にも招待される可能性があると期待があっただけに、落胆が広がっている。TPP交渉を担当する日本政府高官は「日本(の出席)は少し違うということだろう」と語り、現時点では、出席できない見通しであることを認めた。
昨年11月に横浜であったAPEC首脳会議の際にも、TPP関係国の首脳会合が開かれ、当時の菅直人首相がオブザーバーとして招かれ参加していた。(ホノルル=尾形聡彦)
ソース元:
asahi.com
その「TPP首脳会合にも招待される可能性がある」と期待した政府関係者たちはさっさと辞任してくれないかな?アホ過ぎるんで。
なにを根拠にTPP首脳会談に日本が招待されると思ったのだろう?APECでリップサービスをすればTPP参加国が笑顔で呼んでくれるとでも思ったのだろうか?日本の首相や閣僚がそういうリップサービスという見返りなしの国際公約を本人たちも無自覚なまましているその姿はアホ丸出し。そりゃそんなアホたちをわざわざ重要な会合に呼ぶ気にはならないだろう。なにしろ呼ばなくたってなんの外交カードも切ってこないのだから。
そもそもTPPの参加の是非は、アメリカ側の経済圏でジャイアニズムなアメリカを騙し騙し油断しているアメリカ市場に食い込んでいくか、ルール自体を反故にするであろう中国側の経済圏でギブ&テイクならぬギブ&ギブな国として衰退していくのかという2択。
ミジンコがTPP参加に賛成な理由は数あれど、アメリカと中国とでは比較にすらならないというのも理由のひとつ。政治家からニートまでTPPで喧喧諤々と議論は盛んなようだが、あんたらアメリカと中国の両国と直接交渉した経験がどれほどあるのか?と嫌味のひとつも言いたくなる。日本の経済成長を望むのであれば、ルールが通じる経済圏でそのルールで勝てると思っている大国(アメリカ)の思惑通りにはさせずにむしろ勝利してしまおうというのがミジンコの考え。既にアメリカがファビョる姿が目に浮かぶ。TPPでもアメリカは狡猾な国家ではあるが日本企業にこれでもかっていうくらい出し抜かれるはずだ。これは断言できる。農業を含めてもだ。
はじめからルールを守らない大国(中国)とでは勝負以前の問題。中国進出を図った日本企業の現状を見れば、TPPに不参加後の日本が次にイヤイヤながらも強制加入されるであろう経済圏に入ったときのことが想像できそうなものだ。農業だとか、保険だとか、そういったことを挙げてTPP不参加を叫ぶ人々は多いが、TPPに参加しなかった後の日本については語らない。そういう人々は日本がどこの経済圏にも参加しないのが良いとでも考えていそうで怖い。TPP不参加ならば、米国市場へは現地工場で進出(ってそれじゃ日本の儲けにならない!(苦笑))のみでアメリカへの輸出は諦めるということになる。TPPに不参加だった場合の日本がいったいどの経済圏で生きていくのかくらいの代替案くらいはあるんだろうか?ないんだろうなぁ・・・・。
TPPの議論をそこかしこで見ていてつくづく思ったのは日本人のお人好しさ。もうお人好しを通り越してバカになっちゃっている。
自分たちが節約して税金を支払うのに必死になっているというのに、補助金が出ないと成り立たない産業を断固たる覚悟で守ろうとしている人々の多いこと多いこと・・・・。その莫大な補助金はみんなの税金から支出しているというのに、補助金が出ないと成り立たない産業について文句のひとつも言わないで「TPP反対!」なのだ。寿命を縮めて満員電車に揺られ過労死寸前になりながら払った税金は自己の売上高だけでは倒産してしまう“自立もできないけれど廃業もしない事業主(TPP参加前から赤字の農家)”に渡っているというのに!潰れるべくして潰れる事業主に延々と補助金を出して延命している。それが今の日本。農協にガッチリと守られて皆さん(納税者たち)へは、高い商品を市場に供給している農家が存在しないとでも?税金で守られた上に恩を仇で返しているような第1次産業がこの日本に無いとでも思っているのならばお人好しにもほどがある。一方、会社化してちゃんと稼いでいる農家もある。それでもそのちゃんと稼いでいる農家の市場開拓(海外進出)にはストップをかけて、税金で補助されないとやっていけない農家を守って延々と税金を負担するべきだと考える納税者たちについて、ここまで読んでも、この段落の冒頭で「お人好しを通り越してバカ」と表現したことを言い過ぎだと考えられるだろうか?
もっと海外に日本人が出れば現実を分かって貰えるのにという口惜しい思いもある。お人好しさんたち、まぁ、もっと良い言い方をすれば思いやりのある人たちか、そういう農家さんたちを心配している納税者さんたちは海外でバカ売れしている日本の農産物を見ていない。リンゴも米も海外では一大ブランドと化している。日本の農家の持つ勤勉さがひとつの武器になっているのだ。アメリカの農家はTPPが開始してから現実を知ることになる。だから今は反対していないのだ。現実をイヤというほど知っている自動車産業はとっくに日本のTPP参加に反対しているし怖れ戦いている。要は勝てないってことが解っているのだ。
日本市場よりも商品価値を高く見てくれた海外市場にとっくに進出している日本の農産物が山ほどあるというのに、TPP反対派はどの農業を今後も保護しようとしているのだろうか?もっと具体的にいえばどういう農家にお金を渡したいのだろうか?事業をやられている方々にむしろ訊きたいくらいだ。店舗経営や個人事業主として仕事をされている人々は莫大な税金で守られているんだろうか?その事業が黒字化できないまま何年も経ってもそれでも補助金なんてものが出るのだろうか?お人好しにもほどがあるというのはそういうこと。TPPに参加したところで日本の農業は壊滅しない。それでも壊滅するかのようにTPP反対派は語る。あの山田元農水相の掌返しの昨日の記者会見を見て分かりそうなものだ。余りのニヤケ顔で別人になったかと思った。あの程度の真剣さだったってことだ。本当はTPP反対派の政治家ですら日本の農業が本当に壊滅するなんて思っていないってことだ。
それにしても野田政権も外交オンチにもほどがある。どうせTPP参加は揺るがないにしても「今すぐにTPPの骨子作成に参加できなければTPPには参加しない!」とでも言っておけばいいのに。日本の総理大臣が子供の使い程度。このまま民主党が解散総選挙をしないで政権の座に居座るのだとしたらそれはもう政府に破防法を適用することが妥当だろう。能力が決定的に足りていないのに外交をするなんて図々しいにもほどがある。
結局のところ今の日本政府は外交のエキスパートがおらず、いつも行きあたりばったりの外交を行っているということだろう。巧みな交渉術なんて民主党政権になってからただの1度も見たことがない。民主党政権の間は日本人が拍手喝采を贈るような外交を見る機会なんてツチノコを見る機会よりもレアなケースだ。
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