海外に滞在中、特に新興国や小国と呼ばれる国々にいるときに本当によく日本への尊敬の念を現地の人々に伝えられる。日本は人口や国土面積からいって小国というほど小さくはないとはいえ大国でもない。それでも数十年に渡って世界第2の経済大国。最近はGDPでは中国が2位になったとはいえ、実質的には日本の方が遥かに経済大国だというデータが次々と出てきており、世界的な認識としても今もってアメリカ、日本のワンツーなのだと感じる。だからこそTPPで中国が慌てて、参加を渋っていたカナダ、メキシコが日本の参加表明直後に手を挙げたのだろう。世界1位と2位が組んだ経済圏に乗らないという決断は太平洋に面した国々にとってはもはや不可避となった。
核兵器を2度も使用された敗戦国が数十年にも渡って世界で2番目の経済強国なのだ。日本は新興国や資源の乏しい小国にとっては希望の星だ。国家の礎である人材さえ優れていれば世界2位とまではいかないまでも経済発展は夢の話ではないと日本が何十年にも渡って伝えているのだ。
民主党政権下という望むところではないタイミングではあるが、ブータン国王夫妻は実質的な新婚旅行先、すなわち最も今後の親交を望んでいる国として日本を選んだ。ブータン王室が皇室との親交があることも大きいだろうが、なによりもブータンという国が日本をパートナーとして最善だと見ていることに他ならない。とかく日本の報道ではブータンについて触れるときに「国民の幸福度」を取り上げているが、そんな数値はミジンコにしてみればただの参考程度の値。それよりもブータンという国の国力、地政学的な現況を冷静に捉えて、なぜ日本との密接な国交をブータン政府が望んでいるのかを考えるべきだ。日本にとってもブータンとのより強いパートナーシップは是非とも築き上げていくべき関係だ。世界地図を見れば一目瞭然。国民の幸福度云々は置いておいて、ブータンは地理的にも国力的にも今後どうあっても発展していかねばならない状況にあるのだ。
こういう時に民主党という馬鹿丸出し政権ということは日本の悲劇のひとつであり、心配するよりも先に既に
民主党の閣僚たちはブータン国王夫妻に対して失礼な振る舞いをしてしまったことは、民主党の閣僚たちを見れば半ば想像できたことだけに断腸の思いだ。震災のときもつくづく思ったが、大事なときに「この政府じゃ無ければ!」と民主党政権になってから何度思ったことか。次の解散総選挙まで指折り数えてしまう。
ブータン国王からの心からのメッセージ。鳩山由紀夫や菅直人、はたまた現職総理の野田佳彦などの演説よりもよほど日本にとって励みとなる演説だ。最後にブータンの公用語(英語)ではなく、より強い気持ちを込めるためであろうか、国語であるゾンカ語で祈りの言葉を捧げてくださったブータン国王の日本への思いが有難い。
今の政府にこうやって日本国民を励まし鼓舞できる政治家が一人も見当たらない。
民主党政権はこの事実を政治家としての恥と考えるべきだ。
[33回]
PR