国内で唯一、
“全席優先席”制度を実施している横浜市営地下鉄に「最優先席」が登場しそうだ。趣旨通りにはいかず、「席を譲ってもらえない」など不満も多く、差別化が必要になった。
市交通局は新年度予算案に約400万円を計上。名称を含めて導入の準備を進めている。全席優先席は残しながら、各車両に1カ所ずつ設けられている「携帯電話電源オフエリア」を「最優先席」にする方針。同じ車両内で、優先席と最優先席が混在することになる。
全席優先は2003年12月に始まった。「優先席を増やして欲しい」などの声を受け、「誰もが気軽に譲り合える車内環境をつくる」という趣旨だった。
しかし、2007年の市民アンケート(対象881人)では、「全席優先」に475人が反対し、賛成を上回った。理由として「趣旨はいいが、現実的ではない」などの意見が多かった。11年夏のアンケートでも4割の市民が「限定優先席にした方がいい」と答えたという。
関西でも全席優先を導入する電車があったが、すべて撤退している。
市交通局は「お客さまが利用しやすいよう、名称などは検討したい」と話している。
ソース元:
朝日新聞
・・・・・・・・・。
なんというか心から「・・・・・・・・。」なニュース。
コントだとかでやっているわけではなくて市営地下鉄が利用者たちの意見を受けて決定したこと。この決定までの下りで関わっているのは全て大人なはず。学級委員会とかホームルームといった子供たちが話し合ってなにかを決める場でも、こんな「最優先席」なんて意見が出たら大爆笑だろうに。それをいい歳した大人たちが大人たちの意見を聞いて出した結論がコレ。
その内、今の「優先席」が「最優先席」と名称変更となり、今の「最優先席」が「絶対的最優先席」となるかもしれない。
それでも事態が改善されない場合は、「絶対的最優先席」が「スーパーウルトラ絶対的優先席メガマックス」で対応。これで解決・・・・・・なわけねーだろう!
電車内で席を譲る光景なんて頻繁に見かける。「席を譲ってもらえない」とする意見によって「最優先席」なるトンデモ名称が登場したことが意外な感じがする。そこまで電車内で席を譲られない状況なのだろうか?むしろシルバー世代、妊婦さん、松葉づえの人などが電車内に入ってきたら誰かしら席を譲っているように思えるのだが、横浜市営地下鉄ではそうでもないということだろうか?ちなみにミジンコが使うことが多い路線は山手線(最も多い)、中央線、京王線、小田急線、東京メトロ各線など。
本当に立っていることが辛そうな人たちが車内に入ったその瞬間に気がついた人たちが席を譲っていることがほとんど全部のような気がしていた。なので、この横浜市営地下鉄での「席を譲ってもらえない」という意見が運営側を動かしたことに少しばかり驚いた。
ひとつ思うのは・・・・・
まぁ、批判が出るのも覚悟の上で述べたいのだけれど、その「譲ってもらって当然」と判断している人々にも問題があるのだと見ている。
本人以外の周囲はその人に譲る必要はないと判断しているケースはあるはずだ。まだ老人には見えない若々しさがあることは喜ばしいことだと思うのだが、そういうまだまだ体力が充分にある老人が、それでも疲れ切って座っている若い人がどれほど疲労困憊でも席を自分に譲るべきと考えているのならば、それは(あるのかどうかも曖昧な)権利を多く主張し過ぎていると考える。ミジンコは余力が充分にある老人よりも、本当に心身ともに疲れ切っている若い人こそ座って体を休めて欲しい。つり革に手をかけたまま寝ている会社員たちは少なくない。ミジンコもそんな時代があった。本当に座わって休まないと翌日もたない若者っていると思う。シルバー世代はそんな若者たちが通勤電車で座ることを完膚なきまでに責める権利があるだろうか?
「譲ってもらって当然」と考える人たちがクレームをやたらめったら出し、譲ってもらうべき理由のある人たちは自然と席を譲ってもらっているのでクレームを出す必要がない、それが現状なのではないだろうか?
本当に「譲ってもらえなかった!」とクレームを出した人たちは正当なことを言っているのかどうか、そこを検証しないで「最優先席」でお茶を濁したところでこの対策もあとでグダグダになることが目に見えている。
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