日本でも勿論のこと格差社会は存在するのだけれど、アメリカのそれは本当に酷い。高額所得者の傲慢さで言えばアメリカ社会、特にウォール街で金を稼ぐ連中たちの醜さったらない。小泉改革などのときに日本がアメリカのようになってしまったらウンザリするなと思いつつも、その流れは止めようもなくて今に至る。
勿論、アメリカの高額所得者の中にも慈善事業に熱心だったり、そもそもいくら資産があっても質素な暮らしに努め自分が使う額の何百倍も寄付するような人たちもいる。ミジンコが宗教を信じないけれど宗教を否定しない理由のひとつが宗教によって富める者が貧者を救う現状と可能性を否定できないから。資産があることが悪いことではなくて、誰が富むのかによって社会は大きく左右されるのだとつくづく感じる。
で!話は戻ってウォール街のハイエナ、ハゲタカたちについて。本当に吐き気がする連中なのだ。オバマ大統領も彼等にブチ切れたことがあるほどだ。ウォール街で大金を稼ぐ者たちの多くが余りにも傲慢で欲深過ぎて、学歴社会が社会を崩壊させる一助になってしまっているとさえ思えるほどだ。
ウォール街、ボーナス減で生活できず-金持ちに固有の苦労(ブルームバーグ)
2月29日(ブルームバーグ):アンドルー・シフ氏は今月、米カリフォルニア州で交通渋滞に巻き込まれ、車の外に出て大声でわめき散らした。投資家会議で金について講演した帰り道だった。
「ねずみ取りの中のねずみのように出口のない状況になると錯乱するんだ」と、ブローカーディーラー、ユーロ・パシフィック・キャピタルでマーケティング担当ディレクターを務める同氏はインタビューで語った。
シフ氏(46)は今、別の面でも動けなくなっている。ボーナスが減ったせいで生活が立ち行かないのだ。同氏によれば
収入は35万ドル(約2820万円)と米国の上位1%に入るが、子供たちが通う私立の学校の学費やニューヨーク市ブルックリンの111平方メートルの家の改築費用が出ない。
「閉じ込められた気分だ。私の求めるニューヨークには、やっぱり手が届かない」と同氏は言う。
多くの金融機関従業員に今月支払われたボーナスの額は、ウォール街に働く彼らが期待する生活を維持するには不十分だったことが、バンカーやその会計士、セラピスト、アドバイザー、ヘッドハンターのインタビューから浮き彫りになった。
ニューヨークの会計事務所マークス・パネス・アンド・シュロンで富裕層のファイナンシャルプラニングを手伝うパートナーのアラン・ドラガシュ氏は、もともと「お金のない人は分からないだろう」が、「3人の子供を私立学校にやっていて転校させなければならない」というのも、それはそれで苦労だと指摘した。 (後略)
ウォール街の金融機関といえば聞こえはいいが実際にやっていることはハイエナ・ハゲタカたちは税金で救済された上でボーナスを貰い、メディアに向けてこのインタビューにあるような発言をそこらじゅうでしている。まるで自分たちが被害者かのような発言をだ。そりゃOccupy Wall Streetと叫ばれるわけだ。
あのデモ運動の参加者の多くも自分のことを棚に上げて権利だけ主張している傾向が強くてとても全てを支持できるような心境にはならなかったけれど、このウォール街の金融マンたちの言う一言一言には微塵も共感できない。なにが「私の求めるニューヨーク」だ!彼等はただ分不相応な要求をしているだけのことだ。
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