ミジンコのウィスキーの師匠がバーテンダーを務めるバーでのすごく深---いとまでは言わないけれどたまにはボケも役に立つという話。
1年以上前にそのバーに50~60代くらいだろうか、大学時代からのご友人というご婦人お二人とバーのウィスキー師匠とミジンコとで談笑したことがあった。記事で分かりやすくする便宜上、ご婦人のお一人を紫さん、もうお一人を桃さんとする。お二人のスカーフの色がそれらの色だった。
桃さんがお誕生日だったとのことでミジンコがお二人とウィスキー師匠に1杯ごちそうすることを申し出た。なんでもお誕生日のお祝いを兼ねた「東京での二人同窓会」だとか。お二人にご快諾いただいた。ミジンコの携帯だったか持参していたコンデジだったかは覚えていないがその時にお二人の写真を撮らせていただいた。
その写真を若干補正して写真紙にプリントアウト。ミジンコの所有するいくつかのプリンターは高性能なやつなので写真画質だと相当にキレイなものに仕上がる。L版と2L版を数枚ずつ印刷して写真データをDVDに焼いてウィスキー師匠に「次回、紫さんか桃さんのどちらかがお見えになったときに」と渡しておいた。その後、紫さんが写真を大変喜ばれていたということは耳にしていた。
本当に1年以上前のことなのでこちらはその件をすっかり忘れていたのだけれど、その紫さんからウィスキー師匠経由でご連絡をいただいた。そういえばあの桃さんのお誕生日にお会いしてからタイミングが合わずというべきか、酒を余り飲まなくなってきたミジンコが余りバー通いをしなくなったこともあってか、紫さんとも桃さんとも1度もお会いしていなかった。まぁ、バーでの人と人との出会いはそういうものだ。一期一会が本当にかけがえのない瞬間だと実感できるのがバーという場所だ。
紫さんが恐縮しながらもあの桃さんとのツーショット写真を「もう少しいただけないものでしょうか?」とのこと。それは大歓迎だったのだが、問題が・・・・・。ミジンコはそうやってバーなどで撮影した写真は数ヶ月ごとに全て削除してしまっているのだ。友人・知人ならばまだしも人様の写真をずっと所有しているということがなんだか相手にも悪い気がするのと、単純に最近は携帯やパソコンへのハッキングによる写真の盗難が頻発しているのでその対策という意味もある。ミジンコの写真なんぞ盗んでも、このブログに掲載しているような写真が何万点も出てくるだけで盗んだ方も見るのが大変だと思うんだけれどw
というわけで、そんな前にバーでお客様を撮影した写真はもう削除済み。印刷できない・・・・・。なにで撮影したのかを覚えていれば業者によるデータ復元という手はあるが何十万円もかかる。それは痛い。第一なにで撮影したのかを覚えていない。容疑者(カメラ)だけで20台を超える。正直、む~~~り~~~~・・・・・・な状況だった。
そこで気がついた。イヤイヤイヤイヤ!写真データの入ったDVDがあるでしょー!と。今まで全て印刷した写真とともにその写真データの入ったDVDをプレゼントしているはず。DVDを渡さなかったことは無いという自信はあった。なにしろDVDを渡さなかったら「焼き増し」ができないのだから。しかも若干テンプレ化しているが、DVDの中のメモにデータの取り扱いに慣れていそうな方には「セブンイレブンなどにある端末でのプリントの仕方」を書いておき、そういう作業ができなさそうな方にはミジンコのメールアドレスを記載して「焼き増しをしたいときはご遠慮なくご連絡を」を書いておいたはず。それには絶対の自信があった。なにしろ
テンプレだから俺様はイイヒトだから!ついでにウィスキー師匠の良いところ3点くらいと悪いところを15点くらい書いて店の宣伝をしたような・・・・・(ボソ
ともかく!DVDさえ返してくれればミジンコがその中身から再度写真を刷れる!ということになった。で、「DVDをちょっと貸してくれませんかの~?」と紫さんにウィスキー師匠経由でお願い。紫さんから「大変申し訳ないのですがDVDを頂いたという記憶がございません。お手数をお掛けして大変申し訳ございませんがどのような包みでお渡しいただいたものか、もし覚えておいででしたら教えていただけないでしょうか?」といった内容のお返事を手書きのお手紙でいただく。これもウィスキー師匠経由w
むむむっ?本当にDVDを受け取っていないのだろうか?ミジンコが渡していない可能性はほぼ0%だと自負していた。失礼ながら紫さんがDVDを受け取ったのに忘れているという可能性の方が高いように感じた。おや?もっと大きなリスクファクターが存在しやがることに気がついたミジンコ。
「おい!ハゲ!なんであんたはヒゲが生えているのにハゲなんだ!」←いや嘘、ウィスキーの師匠にそんな失礼なことは年に数回しか言ったことがない。
実際には・・・・・
「もしかしてDVDを紫さんに渡していないん?」
「へ?」
出たよ「へ?」が・・・・・。
「へ?」と言う登場人物がいたら100%ソイツが犯人。状況を把握していない上に自分がどんな罪を犯したのか、事の重大性を認識していないからこその「へ?」なのだ。この上位版が、
わらび☆かんがるー子の「にゃぬ?」なのだ。みんなメモしておいてね!
あったよ。お客様のお忘れ物BOXにDVDがあったよ。1年以上もお忘れもの扱いで眠っていたDVDちゃんと感動の再会。ウィスキー師匠がお詫びのウーロン茶をおごってくれた。ウォーキングの途中だったので助かったぜ、師匠。
後日、紫さんから超かしこまったお礼状を頂戴した。桃さんは東日本大震災でお亡くなりになったとのこと。東京暮らしが長かったらしいけれど介護のために東京とご実家との往復だったとか。桃さんの東京のご家族が写真を大変有難がっている旨が書かれていた。もうDVDがあるので何枚でも焼き増しができる。
桃さんのご家族からバーに高級なウィスキーが届いていた。ウィスキー師匠へとミジンコへと1本ずつ。確か世界で数万本しか生産されていない凄い高いやつなんだけど・・・・・・(汗)
とりあえず、功績を客観的に評価して、ミジンコに2本が妥当だとウィスキー師匠に主張してみた。本当にプレミアなウィスキーだったので「せめて1杯だけでもおぉぉぉおぉぉぉ・・・・・」とうめく師匠。仕方ないので武士の情けで1本ずつの山分けにした。まぁ、ウィスキー師匠がDVDを保管・・・・・っていうか忘れ物だと勘違いしていたからこその写真データ復活だったのかもしれない。いや最初から紫さんがDVDを受け取っていればこんなことには・・・・・・(-_-;)
写真の中の桃さんの笑顔と紫さんのおどけたお顔がなんとも言えない。プリンターから出てきた1枚1枚がとてもとても大切なものだと実感。いつもいい仕事をしているプリンターが尚更誇らしく思えた。
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