これは昨日、大宮駅で起きた爆弾騒動のときの光景。撮影者は不明。実況中継(?)でネットに貼られていた。幸いにもロッカーの中に入っていた不審物は爆弾ではなくて衣類だったとのこと。
で、今回お伝えしたいことは・・・・・
この写真に写っている野次馬の人たち、ロッカーに入っていたものが本物の爆弾でしかも処理に失敗して爆発していたら大怪我をしているか命を落としていたかもしれないということ。この距離では爆弾テロで使われるような爆弾やIED(*後述)では先ず無事では済まない。
日本で爆弾テロが行われる場合にどういう爆発物が使用されるのかは検討もつかない。検討もつかない理由は、選択肢が多過ぎるからだ。日本で爆弾テロに必要な材料が容易に手に入るであろうし、手榴弾が道に落ちている危険性がある都市まであるほどだ。
IEDとは、Improvised Explosive Deviceの略で不発弾や爆発物(砲弾、地雷、手榴弾 etc...)などあり合わせの材料に起爆装置を付けて爆弾化したものを指す。要は爆発するものを入手したテロリストがそれを爆弾テロに使用するために再利用しているのだ。日本の場合はさすがに砲弾や地雷は落ちていないだろうが、現に前述のように手榴弾は警察がポスターで注意喚起するほど落ちているらしい。あんまり不安を煽りたくはないが花火だって爆弾化することは可能だ。ロッカーに入っていた爆弾が周囲数十メートルを巻き込む大爆発を起こさないとは言い切れない。そんな強力な爆弾が爆発した場合は、写真に写っている人たちは助からない距離にいる。防護服を着ていても危ない距離だ。
これはイラクでの爆弾処理の映像。IEDを発見した米軍の爆弾処理部隊が道の上下に装甲車を配置して通行止めにしてIEDを起爆させている。爆弾を回収するよりもその場で爆発させてしまうことが一番安全だからだ。爆発の規模からして砲弾か対物地雷を2、3使用したIED。映像で分かるように相当な距離を確保した上で装甲車の中に隊員たちが入った上で起爆している。それでも衝撃波は隊員たちに届いており、隊員は「ジーザス!」と叫んでいる。上の大宮の件で同じ爆弾だったとしたら写真に写っている人々は破片を全身に受けて、更に熱風と衝撃波によりショック死しているかもしれない。
爆弾がある可能性が少しでもあるのならば、爆弾処理を見物するのではなくてなるべく遠くに移動するべきだ。
[9回]
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