都内某所でのとある夫婦の寝る直前での会話@ベッドの上。
「あ”---っ!疲れ過ぎて眠れない!」天井に向かって妻が嘆く。
疲れているのならば寝れるんちゃうんかい!とは間違ってもつっこまない夫。さすがに数々の戦地を重軽傷の数々で生き延びてきた漢。なかなかの防御本能だ。
「では、今考えついた純文学小説を話そう。眠くなるかもよ?」と、なにも言わないと「無視スンジャネーパンチ」をわき腹に食らうことを知っている夫はちゃんと具体的な対策を提案。これでいつも生き延びてきた。
「まさか羊が一匹、羊が二匹ってやつじゃないでしょうね?」
妻にまったく信用されていない夫。いつものことだ。信用されていないことに慣れた夫はかまわずに物語を語り始めた。
「
鬱蒼(うっそう)とした森を抜けると・・・・・」
「抜けると?」
「そこは雪国だった。」
「それ盗作でしょ!余計に目が覚めちゃったじゃない!」
まさかのパクリに憤る妻。
「
うっそ~ん♪」
これが言いたかっただけの夫。
そして妻は夫のいる方とは反対側を向き眠りについた。
おしまい。
[23回]
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