日本維新の会と同党に合流する予定の国会議員7名との討論会(?)とやらを数十分程度とはいえ視聴した。ネットで5時間半の中継を見ることが可能だったが余りにも退屈でくだらない話ばかりで呆れ果てて数十分程度の視聴で回線を切った。
はっきり言ってしまえばグダグダの茶番劇だった。それも維新の会の側すらも望んでいなかったであろう酷い馴れ合い雑談会だった。数十分とはいえ時間を返して欲しいほどだ。
なんでも5時間半も行われた討論とは名ばかりの雑談で参加議員によっては2分半しか喋っていない議員もいたとか。実際、一番長く喋った国会議員でも15分弱とか。5時間半もやる必要がどこにあったのか?そもそも質疑応答にすらなっていない回答者(国会議員たち)のゴマすりトークで気持ちが悪いったらなかった。要は政策が違ってもいいから維新の会に入れてくれって魂胆がミエミエ。そこまでしてラクに選挙が勝ちたいというのか?
実際、維新の会側の質問者たちの苛立ちが見えた。近い将来の同志となる国会議員たちの政治信条は二の次でとにかく維新の会への参加を望む姿勢がなんとも見苦しくて維新の会側の苦笑いを何度も見た。日本維新の会が悪い意味で民主党と同じような厚顔無恥で卑劣な議員たちで占める政党となる可能性が見えてきてしまった。残念なことではあるが次の解散総選挙前にこういうことが見えてくることは歓迎すべきことなのかもしれない。民主党が政権を奪い取る前にはまるで民主党が新しい風を日本に吹き込むかのような幻想を抱いていた有権者たちが少なからずいた。ネットではそりゃもうフィーバー(熱暴走)と化した書き込みで溢れた。実際の民主党は旧社会党の残党や何度も解党を新党結成を繰り返した小沢一派や自民党にいられなくなったいわゆる落ちこぼれのような議員たち等の寄せ集めだったというのにだ。日本維新の会でも既にそのような現象が起きているということだ。そもそも既に幹部扱いとなっている者たちの経歴も信用ならない。宮崎県、横浜市、杉並区の長だった者たちがいるわけなのだが、彼等は総じて立つ鳥跡を濁しまくっている。東国原英夫元宮崎県知事、中田宏前横浜市長、山田宏前杉並区長、やりっ放し、投げっ放し、借金増加と彼等が首長を務めた地域での評判は必ずしも良くはない。今度は県や市に留まらず、国という規模で同じようなことをしでかすとも限らないのだ。声だけ大きくても大借金を残してまるで仕事をやり遂げたかのような態度で自分は「じゃ!」といって颯爽と去っていく。残された人々はポカーン。そんな状況を国家規模でやられてはたまらない。
しばらくの日本での政党選びは消去法が常となることだろう。酷い状況だが消去法を繰り返してまともな政治家たちを育てていくことが国民の責務だ。そういう意味では政治信念なんてそっちのけで当選しやすい政党に移り続ける議員たちを落としていく国民の練習が始まったということだ。今更になって練習なんて酷いものだがつい3年前の総選挙で投票にも免許が必要なんではないかと議論されたほどの衆愚政治っぷりだった。まずは嘘の公約に騙されず、実現性の低い公約も疑う目を養うことからだ。そしてそういった目先のエサをチラつかせる候補者たちを落としていく消去法が控えめで時間のかかる作業ではあるが公約を守らない政党は絶対に当選しないという確信を全国民で共有できる将来につながるはずだ。
さて、この日本維新の会に合流したがっている国会議員たちは別にまだ在籍する政党に離党届を出してすらいないままの討論会参加だった。これはおかしくないだろうか?民間企業の常識で考えるとA社に在籍したままの状態でB社の会議に参加したということになる。これは企業情報漏洩という観点からも単に就業規定からしても重大な違反となる。国会議員が同じことやっても在籍政党は不問に伏すのだろうか?また受け入れる側の政党である日本維新の会もそれを良しとする低いモラルなのだろうか?
更に納得がいかない点がある。政党が獲得した票によって議員バッチをつけている参議院議員たちの維新の会への合流だ。
自民党の松浪健太議員、民主党の松野頼久議員と石関貴史議員は衆議院だが、民主党の水戸将史議員は参院である。そして、みんなの党の小熊慎司議員、上野宏史議員、桜内文城議員は全て参議院の議員たちなのである。つまり政党助成金を貰える国政政党設立に必要となる5名の国会議員が必要となる日本維新の会は必ず参院議員も頭数に入れなければ助成金は貰えないのだ。有権者たちは当時はまだ存在しなかった政党である日本維新の会に投票したわけではない。その得票を利用して政党を設立して助成金を貰う行為は各政党へ投票した有権者への裏切りだ。大体、参院議員がバッチを外しもしないで離党をすることも政党を移籍することも許されることではない。
維新の会に参加している元官僚の古賀茂明大阪府市特別顧問の今回の討論会についての感想→「まったく基本的なコンセプトが一致していないという感覚を持った。」
そういえば討論会での古賀氏はだいぶ苛立っている様子が伺えた。同氏の維新の会の離脱も可能性としては無いこともないと思う。更に言ってしまえば、橋下市長が日本維新の会の国会議員たちに呆れ返って「や~めた!」も無いとは言い切れない。そうなるとまるで橋下市長が尊敬の念まで述べた小沢一郎と同じで壊しては作りの繰り返しということになってしまう。そのくらい日本維新の会の初期メンバーは信用ならない。慎重に慎重に政党を見守るべきだ。石橋を叩いて壊したっていい。日本が壊れるよりもマシだ。
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