このブログでは幾度か日本では衆愚政治が行われていると述べている。本当にそう思ったからだ。特に記憶に新しいのは2009年の民主党政権の誕生。少し考えれば到底不可能と判断できるはずのばら撒きの数々を信じて釣られてしまった有権者は数多い。荒唐無稽なマニフェストでも掲げてさえしまえばそれを信じて投票する有権者が少なからずいるという事実は日本人として傷ついた。もっと目先のまやかしに釣られないで国のことを憂う民族が日本人だと信じていたのだが結果としては民主党の大勝だった。あの時は本当に傷ついた。同時期、アメリカでの生活の比重が余りにも大きいので移住が適切だと心も揺れていたときだった。なんというか「負けた気分のまま」で日本から去るのは受け入れがたくて結果オーライというべきか震災後の日本にもいることができている。もし震災前にアメリカに移住して日本の震災、そしてあれだけ反対していた原発事故のニュースを連日見ていたら結局は再度日本に戻ってきていたことだろう。民主党政権というクソッタレな政権こそが今も自分が日本を拠点にしている理由というのは皮肉なものだが結果として今も日本をメインに生活していることが幸せだ。アメリカにいてはここまで日本のことは把握できず、また日本がとても遠く感じていたことだろう。移住はもっと先でもできる。この3年間ほどは日本(政治)からは疎外され、なぜか母国ではないアメリカでは歓迎されていた。日本人が日本では虐げられてアメリカでは歓待されたのだ。そんな状況だったからこそ歓迎されない場所に留まろうとしていることについて自分を古くから知る友人たちは「らしい」と言ってくれていた。アメリカでのいわゆるVIP待遇の生活と比較して日本でのかなりの庶民的生活とではラクさ加減では比較にはならないのだが、よくよく考えると自分は戦っているときのほうがイキイキしているらしい。
結局このブログを長いことやっている理由は日本の現状を憂いているということに尽きる。日本になんの事件も起きなくて狡猾な政治屋たちがいないというのであればこのブログを更新する必要が無くなる。残念ながらというべきか、このブログで更新に困るほど取り扱うほど時事ネタが無かったことがない。むしろそういう時事ネタが多すぎて全てどころか1/10も取り扱えない状況が何年も続いている。正直いって正月くらいはマスコミも妙な安倍叩きを休むのかと思ったら休むどころかマスコミ各社一斉にありもしないことを懸念しては安倍叩きを元旦から開始していた。マスコミの人間たちは実は内輪にしか人脈がなく、交友関係も狭く、そもそも友人と言える存在が少ないのだと感じた。誰も求めていないときでも悪口記事を世に送り出すことを至上の喜びとしている、それがマスコミの人間たちの本質なのだろう。
さて、そんなマスコミがこの日本に巣食っている以上、我々国民の方がマスコミの嘘に騙されないように注意しなければならない。
このブログの場合はいわゆるタレコミ系の投稿が連日あるのだがそのタレコミの99.9%くらいは既にミジンコが知っているニュースだ。なぜからミジンコもインターネットをやっているからだ(苦笑)
そしてそのタレコミに付随したメッセージにも苦笑することが多い。先ずはそのニュースの全体像を把握してからタレコミをすることが筋だと思うのだがそんなことは省いて「こんなことがあったんですよ!」と送られてくるメッセージの数々。だからミジンコもインターネットをやっているんだから(以下略)
Yahoo!のトップニュースやまとめ系ブログで取り扱われているようなニュースをミジンコが知らないと思っている方が不思議だとは思わないだろうか?そういう方々ほど失礼ながらRSSを使いこなせていないであろうし、アンテナサイトも利用していない。それらがなんなのかは遭えてここで説明するまでもないほどのことだと思うのだが「こんなことがあったんですよ」系の投稿者たちはおそらくこの記事を読んでも調べようともしないし導入もしない。
米空母ロナルド・レーガンの乗員が東電を告訴した件についてのタレコミはミジンコがそのことを知った24時間後にも続いた。ミジンコの反応が見たかったのか、なんでか「こんなことがあったんですよ」が続いた。別に告訴くらい想定できたことだろうに。東電が情報を出さなかったのは事実なのでむしろこの告訴は当然の権利だ。「ただちに影響は~~」を信じた国民が枝野を訴えないことの方がよほど奇跡的な確率だ。なんでもかんでも米軍の肩を持つわけではない。単純に日本の自衛隊がアメリカの災害支援に赴いたときにその災害の責任を負うべき企業が自衛隊を危険に晒していたことが判明すれば同じように自衛隊はその米企業を告訴するべきだと考える。「絆」だとかいう言葉だけでは済まないことがある。過剰に言葉に酔って告訴する権利まで放棄することは間違っている。
麻生財務大臣がミャンマーに過去の円借款の棒引きと更なる円借款についても知っている。ミジンコがそのことを知らないとでも思う人がいることが驚きだ。一応、言っておくがミジンコは文字が読める。あと年の為にもう1度だけ言うけれどインターネットができるのだ。本当だ。信じて欲しい。ミジンコはインターネットができるのだ。
ミャンマーへの支援は正しい判断だと考える。数千億円規模でミャンマーに寄付しているように見えるのだろうが、結局はミャンマーに進出した日本企業が数十倍返しもの恩恵を受ける。逆に今このタイミングで中国と鍔迫り(つばぜり)合いもせずに刀を鞘に収めるような外交はもう民主党政権で懲り懲りだ。ミャンマーの最高の友人は中国ではなく日本であるべきだ。そのことはミャンマー政府も国民も望んでいることだ。これぞ外交ということを麻生太郎がやっていても、日本企業進出までの複雑なプロセスを見ようともしない人は「ああ!麻生が税金を無駄使いした!」と言う。衆愚政治脱却までの道のりは険しいとつくづく思う。
先ずは国民、まぁ、ここで言うのはネットユーザーに限られるが「調べる力」と「記憶する努力」が衆愚政治脱却の鍵だろう。
自分でほんの少し別ソースを探すとか、過去の事例を覚えていれば妙なネットの噂に流されることもない。
以下はいわゆるまとめブログの事例。つい最近の同じ時事について二つのまとめブログを取り上げ方に注目してもらいたい。日本政府がアジア各国の原子力発電所から排出される使用済み核燃料を、日本の青森県・六ヶ所村にある再処理工場で処理する方向で検討しているという件についてのまとめブログ記事だ。
一つ目のまとめブログは→
ニュース30over
「東アジア核のごみ 六ケ所村で再処理受託 政府、核燃の延命構想」という
東京新聞の記事についての2chの書き込みをまとめているものだ。このまとめブログの管理者の恣意的なものもあるのだろうが単純に東京新聞ソース、しかも冒頭部分のみを取り上げたものなのでまとめブログに掲載されている意見も自民党批判に終始している。要は「核廃棄物を日本が世界から集めるなんてふざけんな!」といった書き込み多数。
このまとめブログだけ読めば確かに「自民党ふざけんな!」になってしまう人も多いことだろう。
では、二つ目のまとめブログ→
政経ch
こちらは政治経済に関すること専門のまとめブログ。専門にしているだけあって管理者が政治経済ネタには強い(よく調べている)といった印象を受ける。
さて、このまとめブログでは2chスレッドのソース元は
朝鮮日報の記事を採用している。それにはちゃんとしたわけがあるようだ。
こちらのソース元では1つ目のまとめブログでは掲載されていない情報があるのだ。これがその情報→『
昨年5月には当時政権与党だった民主党の細野豪志・原発事故担当相の私的諮問機関も「廃棄物処理の期待に応えることは、東アジアでのわが国の外交、安全保障、経済にまたがる国際戦略基盤の強化と核不拡散、原子力の平和利用の取り組みに貢献する」という趣旨の報告書をすでに提出している。』
↑これを読めば「自民党ふざけんな!」と大騒ぎしていた投稿者たちも沈黙することだろう。中途半端な情報にプラスして調べようともせずに過去の重大な記事を記憶すらしていない人々のコンビネーションの恐ろしさを痛感する。民主党の細野原発担当大臣が一連の廃棄物処理の方針を決定したことは有名な話のはずだ。それが1年も経っていないというのにすっかり忘れているか、もしくは最初から知らない人たちが確実にいるということだ。日本に住んでいてなんでそんな重大な決定を細野が下したことを知らないのだろうか?
ミジンコは廃棄物処理への対応は必要だとは考えている。外国の廃棄物まで請け負うのはどうかと思うが日本に原発がある限り、プルサーマルなどという悪魔の置き土産が存在する限り、どこかで必ず中間処理が必要になってくる。そういう意味では当時の細野の決断も半分は理解できた。なぜそれが韓国やベトナムの廃棄物まで処理しなければならないのかは理解できないが。
上記の2つのまとめブログ。1つ目のまとめブログは前々から管理者のまとめ方や節度に問題ありと見ていた。実際には大手のまとめブログのように支持を得ていないことにはそういうところが大きいと見ている。2つ目のブログは大手と言って差し支えがないほどのアクセス数を誇るまとめブログだ。保守色が強いものの細心の注意を払ってまとめていることが伺える。まったく同じ時事を扱っているというのにソース元や抽出した2chの投稿の違いで大元の時事についてはまったく異なる印象を受けることだろう。かたや「自民党ふざけんな!」でかたや「民主党はとんでもない地雷を撒いていた!」なのだ。ここまで同じ時事でもネットユーザーの判断力が試されるということだ。衆愚政治の脱却とは、愚かな政治を盲目的に非難してルサンチマンにばかり注力することではなく、先ずは自戒の念を持って国民一人一人が短絡的に情報を鵜呑みにせず、またちゃんと過去の大きな時事は覚えていつでも引き出せるようにしておく緊張感が大事だ。
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