2ヶ月ほど前に
こういう記事を書いて政府の今後の動きにとても期待していたのだが・・・・・。
きつい言い方だが、参院選の話題真っ只中の今、2ヶ月前に飯島内閣参与が北朝鮮を訪問したことについてすっかり忘れている日本人は多いように思う。四六時中そのことを考えろとまでは言わないが、まだ幼い少女を含む多くのなんの罪もない日本人が北朝鮮の工作員たちに拉致され、殺害された場合も有り得る北朝鮮という国家による凶悪な犯罪なのだ。日本人として忘れようにも忘れられないことであるはずだ。是が非でも拉致被害者たちを救出するべきなのだが今もって5名しか帰国できていない。
自民党にはこの件で期待していた。「していた」と過去形にするのは残念だが参院選前の支持率獲得の目玉として拉致被害者の帰国は現実味があると思っていた。ところが話をよくよく聞き、自分でも調べてみると、なにも打つ手がない安倍政権が北朝鮮に詳しいとされる飯島内閣参与に丸投げにしているようなのだ。飯島内閣参与もこれでは堪らないだろう。とにかく事態を打開するべく訪朝したものの、皮肉にも北のプロパガンダ映像・画像の作成に協力する格好となってしまった。そして飯島内閣参与はなにやら安倍総理に報告をしたらしいのだが、その後、一切この話は出なくなった。話が出ないときには大きく分けて2パターンある。粛々を計画を遂行するために外野の雑音を極力抑えるため。もうひとつは進めるべき計画がないのでそもそもなにもできないという場合だ。今もって前者であることを願ってはいるが昨今の安倍政権のボケ~とした数々の対応を見るに不安にさせる。
安倍政権の支持率が最近は下がっているがこの飯島内閣参与の訪朝後になにも政府が発表していない現状を思い出す人が増えればもっと支持率が下がるのではないだろうか?アベノミクスに対して海外で不評な最たる理由は「なにも具体的なことを言っていない」なのだが、安倍政権は総じてそんな印象だ。まさかアベノミクスの具体的な政策を政権発足後半年過ぎても未発表とは驚いた。民間が爆発してどうのって話は聞いたが1本目の矢から3本目の矢まで政府主導というよりも「みんな頑張ってね」といったことしか安倍政権は言っていない。「頑張れ」ってことは分かったから具体的な計画はどこ?とこちらも嫌味を言いたくもなる。もうとっくに国民は頑張っている。北朝鮮と飯島内閣参与の交渉もなにやら飯島内閣参与が安倍政権、いや具体的には安倍総理に失望している感すらあるのだ。小泉純一郎という(ミジンコは個人的には信用していない嫌いな人物だが)芯のあった元首相に仕えた身としては色々と思うところがあるのだろう。飯島内閣参与一人で解決できるような簡単な問題ではないのだから政府がもっと突っ込んだ外交を行うべきところだったがこの2ヶ月の政府の沈黙は結局なんだったのか?
下がりつつあるとはいえ安倍政権の支持率が高いことが裏目に出ている感もある。拉致被害者を奪還せずとも参院選は余裕の戦いなのだろう。そこがもどかしい。野党が余りにも酷い党ばかりなので自民党に負けてもらっても困るのだが、今のような自民党の余裕っぷりも歓迎できない。実際まだ自民党が具体的になにかを成功させたというわけではなく、あくまでも市場の期待値と民間の踏ん張りで景気回復の兆しにこじつけているだけのことだ。
北朝鮮拉致被害者たちの件で具体的な話が出るのではないかと予想されていた7月はもう半分以上過ぎた。本当に残念だ。この件では安倍政権に本当に期待していたのだ。参院選の選挙活動よりも北朝鮮拉致被害者奪還を優先する、そんな議員がいるのならば是非とも支持したい。
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