吉祥寺や新橋で頻繁にテレビ番組の街頭インタビューを行っているところを見かける。なかなか通行人がつかまらないその様子はいつものことだ。そりゃそうだ。わざわざテレビ番組に協力しなければならないいわれは通行人には無い。そもそも駅前で足早に歩いている人たちはどこかへ向かう用事があるわけで、いちいち番組のために急いでいる足を止める義理はないのだ。
今週木曜日、東京は夜から大寒波が来襲すると天気予報で何度も注意呼びかけを行っていた。確かに既に朝から物凄い強風で寒っ、寒っ、寒かったあぁぁぁっ!!!従業員たちになるべく早めの帰宅を促し、自分もその日限りは有言実行で7時頃には帰宅した。そのくらい早い時間に帰宅したのは何か月ぶりか?といった状態で戸惑う自分に苦笑。
帰宅早々、テレビを見ようとチャンネルをザッピング。TBSに合わせたところで指が止まった。ご存知の方々も多いであろう「まるで放送事故のような企画」が生放送で中継されていた。簡単に説明すると、TBSのモニタリングという番組が2014年にかけて2014人の視聴者を集めて人文字を行うという企画だったのだが、中継が始まったところで屋外の会場を見た限りでは100名前後の人しか集まっていない状態だった。2時間程度の番組の開始時点でその人数では絶望的で番組開始早々、人文字の中止が決定されていた。その決断の早さだけは評価したい。なにしろ大寒波の夜だったのだ。集まった人たちの健康に悪影響があることは明白で外で何時間もいることは危険だった。・・・・とは言っても長い人だと午後1時から待っていたとか。危ないってば・・・・。
わらびにすぐに電話。番組を見ろ!と伝えるためだ。なにしろ
「ブスの鬼ガード!」という漫画をやっている手前、まさにネタの宝庫のようにその人文字会場が見えたからだ。そして出来上がった漫画がこれ→
放送事故!!
会場にいる女性たちのお姿が・・・・。い、いや、容姿というだけではなく、そのテンションんというか持っているプラカードの内容が余りにも酷いというか・・・・。二重の意味で放送事故だ。人文字などいうしょーもない企画を事前に大した告知もなく、また会場に大人気の有名人を呼ぶわけでもなく、2,014人もの人を集めようとしていることがどうかしている。そこまでテレビに映ってある種の恥を晒そうなどという酔狂な人は2,014人もいないということだ。番組は寒さを理由にしていたが寒かろうが暑かろうがTBSの番組に協力したというレッテルを貼られたい人たちが2,014人もいるわけがない。
結局は予定していた人数の5%ほどしか集められなかったということだ。テレビ局側はなにかしらのテレビというものの神通力みたいなものを今もって信じているのかもしれないが、もはやテレビに協力、ましてや映るなんてことは避けたいというのが一般的ということだ。テレビ番組を製作している側はテレビといえば今だになにかしらの強引さが通じるかのように勘違いしているようだし、実際にそういう企画も多々あるように見えるが、今やテレビ番組はむしろ常識ある社会人たちからしてみれば避けたい存在と化しているような気がする。確かに自分も街中でテレビ局のカメラを見かけるとなんとか映らないようにルートを選んでいる。ただの通行人としてさえもテレビになんか映りたくないのだ。
テレビ番組制作者の質の低下もつくづく感じる。2,014人で人文字、それのどこが面白いのか?昭和の番組企画力のまま今に至っているものだからネットなど他に娯楽のある時代にテレビ番組は取り残されている感すらある。一応、わらびと連絡を取りながら、このモニタリングという番組を視聴したがブラックマヨネーズの太った方の中年男性が何度も下着で踊っていた。生中継でも外で踊っていた。揺れる脂肪が面白いということなのだろうか?体型が醜すぎて笑いどころか気持ち悪かった。そういう笑いもあるのかもしれないが到底理解できなかった。ただし、自分が理解できないものをつまらないとするのも乱暴だとは思う。自分がついていけていないとか流行を理解していない可能性があるからだ。確かに自分はテレビを見ていてピクリとも笑わない。そういう自分もおかしいのかもしれない。そうは言っても数字は正直だ。テレビ番組の視聴率は軒並み低下している。そしてゴールデンタイムのキー局の番組が視聴者に2,014人集めたいと呼びかけても100人集めるのがやっとなのだ。この5%しか結果を出せなかった事実がテレビ番組、いやテレビというメディアから人々が離れていっていることの表れだろう。
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