昨日、確かフジテレビにチャンネルが合っているときだと記憶しているのだけれど短い枠でのニュース番組にて画面を見ていなかったのにその内容に「おや?」と思いテレビに目を向けた出来事があった。「・・・・近くに住む韓国籍の無職、金洙吉容疑者・・・・」とアナウンサーがニュース原稿を読んでいたのだ。ニュース自体は酷い事件とはいえ、殺人事件としては表現はなんだがそれほど珍しい事件といったものではない。ミジンコが反応したのは容疑者名の「金」のところ。通名ではないことが意外だったのだ。しかも韓国籍とまで報道していた。これは国内の報道ではむしろ珍しい方ではないだろうか?
ちょうどフジテレビ日曜朝の「報道2001」で解説を務めるフジテレビ平井解説副委員長が河野談話と従軍慰安婦についての議論で「これ以上、もう日本国民は(韓国の)嘘に、嘘を前提に非難されるのは嫌だと思っている。 」という発言があって話題となっていたこともありフジテレビの報道姿勢が少しは変わったのだろうかと様子を見たかったところだった。
フジテレビと同じくフジサンケイグループである
産経新聞では、『同署は、殺人未遂の疑いで、近くに住む韓国籍の無職、金洙吉容疑者(61)を緊急逮捕し、容疑を殺人に切り替えて捜査している。捜査関係者によると金容疑者は「確かに刺した。十年来の恨みがあった。殺すつもりはなかった」などと供述している。』と報じている。通名ではなく実名報道だ。
一方、
朝日新聞では同じ事件をこう報じている。『近隣住人の男性を包丁で刺して殺そうとしたとして、京都府警は9日、京都市右京区太秦一ノ井町、無職安東泰和容疑者(61)を殺人未遂容疑で緊急逮捕し、発表した。男性は死亡し、府警は容疑を殺人に切り替えて調べる。安東容疑者は「10年来の恨みがあった。殺すつもりはなかった」と話しているという。』
フジテレビや産経新聞の報道では、韓国籍の無職、金洙吉容疑者(61)と報道された。
朝日新聞では、無職安東泰和容疑者(61)と報道された。
無職・アンドウヤスカズと呼べば合っているだろうか?安東泰和という情報だけで韓国籍だと分かる人がいるだろうか?ご近所での評判も良い75歳の男性が命を奪われた事件だ。その容疑者の名前を報道するときにいわば変更可能なニックネームのような氏名で報じることになんの意味があるというのか?被害者は実名で報道され、加害者はニックネームで報道なんてどう考えてもおかしい。報道されることも社会的制裁として裁判では考慮されている。被告が著名人の場合「既に社会的制裁を受けている」として判決になんらかの考慮が加えられることは珍しくもない。では通名の場合は刑に服した後に別の氏名で社会に戻れるのだから社会的制裁を受けていないと裁判では刑が重くなることがあるのだろうか?そんな話は聞いたことがない。朝日新聞だけを読んでいると隣人にいきなり刃物で切りかかり命を奪った凶悪犯のなんの情報も得られないということだ。
芸能活動じゃあるまいし容疑者の段階とはいえ、明らかに凶悪な犯罪に手を染めた者の実名を隠し通す必要があるだろうか?通名での報道、それはまるで次の被害者を容易に出そうとしているかのようだ。
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