安倍総理のスピーチからするとまるで日本の全ての企業が賃上げを実現して全ての国民の所得が上がったかのように捉えているかのようで寒気がした。現状、賃上げをした企業もあれば、賃上げどころか経営難に陥っている企業もある。給料が上がった人もいれば現状維持の人もいる。会社が倒産したり今年はもうもたないと感じている人もいる。消費税を増税したばかりの首相が「どんどん買い物をして頂きたい」とは無神経にもほどがある。そりゃ消費が進まないとアベノミクスは破綻する。しかしそれは消費をしない国民のせいじゃない。消費税が増税されたのだからそんなにホイホイと買い物をしようという気にならないのは国民感情として当然のことだ。安倍首相は自分からわざわざ消費を冷え込ませるスイッチを押しておいて国民には「買い物」を求めている。その言葉、そして桜を見る会での能天気な姿を見て呆れた。
秋元康プロデュースのアイドルグループに囲まれての記念撮影。このアイドルグループは確かに沢山のCDやグッズを販売しているので、このグループのファンたちは安倍総理の理想どおりにどんどん買い物をしている。握手会という名の販売促進手法でもどんどん売れば良いということだろうか?当ブログではあのCD販売手法がまかり通るようなやり方での景気回復が健全とは到底思えない。握手をたくさんしたいだとか、アイドルに自分のことを覚えてもらいたいといったファン心理を巧妙に利用して、本来の用途である音楽再生ソフトウェアとしては1枚の購入で事足りるというのにまったく同じCDを一人の消費者が何十枚、何百枚と買うように誘導する販売手法でも「どんどん買い物をしている」ので安倍総理は容認するのだろうか?まぁ、容認もなにもこうやって情けないポースをして記念撮影までしている。
このタイミングでの消費税増税は明らかに失敗だった。最高責任者がこの有り様なのだ。この馬鹿げた記念撮影写真がその証拠だ。
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