修学旅行の行き先、特に海外が対象の場合に学校側と生徒たちや保護者たちの意見が対立しているといったニュースをこの数年で幾度も見聞きしている。一番多いと実感している例は皆さんもご存知であろう「韓国への修学旅行」について学校側と保護者との対立。最近でこそ、あのセウォル号の事故や地下鉄の事故で韓国に滞在し交通機関を利用すること自体の高いリスクが浮き彫りにされているが、ほんの少し前までは散々反日活動を繰り広げている国への修学旅行を学校側が強行しているといった看過できない状況が続いていたのだ。いや過去形でもなく、今現在でも韓国が修学旅行先である学校はあるのだ。治安面でも決してリスクが低いとは言えない韓国という国に、わざわざ生徒たちを送ることに反対している保護者たちの心情は理解できる。治安面でも不安がある上に政府と国民挙げての反日主義なのだ。そこに日本人の生徒を送り出すなんて正気の沙汰ではない。
そもそも修学旅行で交通機関を一切使わないなんてことは有り得ず、セウォル号の人災や例の地下鉄事故のような件が次から次へと起きる生徒にとっては移動だけでも重大なリスクがある場所へ生徒を送るほどの理由が韓国にあるとは思えない。修学旅行なのだ。なにかを学ぶにしても韓国がその対象として最善の国であるとは到底思えない。日本で生まれ育った生徒たちには韓国からなにかを学び取るということ自体が難しく、せいぜい反面教師にしかならないだろう。
当ブログに限らず、渡航先への経済効果を考えても親日国への修学旅行に納得のいく向きは多いようだ。そりゃそうだ。修学旅行という数百人規模の海外旅行先の外貨収入を考えれば、日本に罵詈雑言を吐き、延々と日本の誹謗中傷を世界に吹聴している韓国への修学旅行よりも親日国がその恩恵を受けるという状況のほうが日本人としては納得がいく。そしてこれもまた当ブログに限らずの意見として多いのが「どうせ修学旅行に行くのならば親日国の台湾だ」というものだ。世界屈指の親日国である台湾へは東日本大震災のときの恩返しを忘れてはならないし、そもそも修学旅行としても経済発展やアジアでも随一のモラルの高さを誇る台湾からは学ぶべきことも多く、また渡航・滞在費も比較的安く済むのだから良いこと尽くめだ。
台湾は人は親切であるし、料理も美味しい。至れり尽くせりの日本で育ってしまうと、とかく海外にいるときはなにからなにまで充実した日本と比較してしまい、現地の人の先ずは観光客を騙しにかかるといったモラルの低さや料理の不味さ、不衛生さ等、日本よりも良いところを探すことが難しい。台湾ではそういう思いをしないで済む。日本ほどの経済大国ではないにしても日本人が他のアジア諸国では残念に思うような酷い目には遭わない国、それが台湾だ。とにかく台湾で嫌な思いをしたことがない。むしろ良い思い出ばかりで、また会いたくなる人やまた食べたくなる美味しい料理の宝庫だ。
台湾修学旅行セミナーが開催された。
台湾修学旅行セミナー、福岡で開催(ネットアイビーニュース)
台湾教育の現状を報告し、九州各県の高校の「台湾への修学旅行」をPRする「台湾教育の現状と修学旅行セミナー」が19日、福岡市内で開催され、教育関係者や旅行会社の関係者ら約100人が出席した。
領事館にあたる台北駐福岡経済文化弁事処の戎義俊処長(総領事)は「台湾は世界一の親日国家で観光交流、人的往来が頻繁だ。一方で、日台両国の青少年は、 互いに相手国に関して浅い認識しか持っておらず、『修学旅行』の重要性は高い。台湾の近代化のために犠牲となった日本人たちについて学ぶことで理解も深ま る。修学旅行が、日台友好の架け橋となった先人ゆかりの場所を訪ね偉功を偲ぶことで、生徒たちが世界に大きく眼を開き、日本人としての自覚と国際感覚を身 につける契機になることを願っている。今後、九州各県の高校が陸続きのように台湾への修学旅行を実施し、多くの高校生が台湾を訪問することで、各県と台湾間の観光、物産、交通の活性に繋がれば」と挨拶した。
2011年から毎年、台湾への修学旅行を実施している熊本県立大津高校の白濱裕前校長は「我が国の若者の『内向き志向』が指摘されている。国際化 が進展するなかで、国際感覚を磨き、日本人としての自覚を持たせるためにも、外国の若者と交流することが必要と考え、台湾への修学旅行を実施した。台湾は生徒の安全確保の点をはじめ、親日的な人々が多くて治安も良い。また、各地に日本統治時代の建物や遺跡が大切に保存されており、台湾の近代化に尽力した先人の遺徳を偲ぶことで、日本人としての誇りと自覚を深めることができる」と、台湾修学旅行のメリットを語った。
昨年、日本から台湾への渡航者は142万人、台湾から日本への渡航者は234万人で、深い交流が続いている。台湾への修学旅行を実施した全国の学校は約120校で、現地の生徒との交流イベントが日程に組み込まれている。
【杉本 尚丈】
熊本県立大津高校の白濱校長の弁に一言一句同意だ。特に生徒の安全面を考えれば治安の良い親日国を渡航先に選択することはいわば学校の責務であり、同校はその責任をしっかりを果たしている。また校長の優れた見識がうかがえる点としては「日本人の誇り」についてだ。日本統治下での現地での日本人の貢献を知ることにより、その国の近代化に日本人が尽力していたことを社会に出る前の生徒たちが知っておくことは大事なことだ。まさに修学旅行とはこういうことだ。
これから日本の原動力となる若い人々が修学旅行を通じて、日本統治についての功罪の功の部分は全く無視して感謝の心すらも示さないで延々とありもしない罪まで捏造して日本を叩く韓国からよりも、日本の功罪の功の部分を遺跡保存というかたちで誠実に感謝の意を示している台湾の姿勢から学ぶことは多いことだろう。
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