本日、明け方にアメリカ、イスラエルとの電話戦争を行い、その足でスポーツクラブでテレビを観ながらダラダラと有酸素運動。
都心にある朝からやっているスポーツクラブはガラガラ。この1年ほどで会員が激減しているらしくて空いているのは良いのだがいよいよ閉鎖な気配が漂っている。
ヒゲも剃らずにアタマもボサボサでジムでマシンを漕ぎ漕ぎするのが一人になれてホッとするひととき。
この安らぎ空間が無くなりそうなのには一抹の淋しさを感じ、日本は本当に不景気だと実感してションボリ。
そんな中、トレッドミル(ウォーキングマシン)で転倒するオッサンが1名。インストラクターが慌てて駆け寄ってなにやら話していたが、俺にかまうなと言わんばかりの態度で全く同じ速度のトレッドミルに戻る。イヤなオッサンだ。オッサンが怪我したらスタッフの責任になるというのに。
そういう配慮ができないオッサンが、一応はちょっと会費が高めのエグゼクティブが出社時間前によく利用すると言われるスポーツクラブにいる。即ち、どっかの企業にこういうアフォな経営者か役員なりがいるってことだろう。社員は気の毒なことだ。
ミジンコはそのオッサンの後ろでクロストレーナーを漕ぎつつ、「コケロ、コケロ」とおとべっち流の呪いをかけ続けた。
本当にまたコケるオッサン。
オッサン、スタッフが注意していたはずなのに、またしてもピンが外れると瞬間停止する安全装置のヒモを自分につけていなかった。
なので、人工知能が搭載されているわけもないトレッドミルは停止せずに流されるオッサン。まるで腐った鏡餅がベルトコンベアーの終点に辿りついて落ちたかのよう。
大怪我はしていないようだったがインストラクター数名が駆け寄り、更に併設されているマッサージ室のスタッフたちも集まり、オッサンを「このクソジジィ、言うことを聞け!」とリンチできるわけもなく、日本語の美しい丁寧語と尊敬語と謙譲語を駆使してオッサンの機嫌をなだめる。
オッサン、またトレッドミルに戻る。同じ「速度」と「傾斜」だったと思う。その判断力でよく今まで無事に生き残ってこれたものだ。
ジムから出る会員たちが一様にスタッフに一声かけていた。みんな「大変だねぇ」といったことを言っていた模様。
ミジンコは「トレッドミルが良い仕事してんなー」と言うとスタッフ苦笑い。
次にオッサンを見かけたときはオッサンの体中が包帯だらけな気がする。それでもトレッドミルには乗ると見た。
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